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ろくでなし子
2014年12月22日 21時32分

ろくでなし子さんの「まんこ」発言に裁判官「それ以上続けると意見陳述制限します!」

ろくでなし子さんの「まんこ」発言に裁判官「それ以上続けると意見陳述制限します!」
ろくでなし子さんの勾留理由開示公判の後、弁護団は支持者らに向けて「説明会」を開いた。

女性器をモチーフにした作品で知られ、わいせつ電磁的記録送信などの容疑で逮捕・勾留されている芸術家「ろくでなし子」さんが12月22日、東京地裁で開かれた「勾留理由開示公判」に出廷し、裁判官の前で意見を述べた。

弁護団によると、ろくでなし子さんは「私は断じて証拠隠滅をすることもないし、逃げることもありません。はっきりと誓います。私は、私の作品は『わいせつ』ではないということ、私の体は『わいせつ』ではないということを、裁判によって堂々と証明したいのです」と宣言し、勾留が不当だと訴えた。

意見陳述の中で、ろくでなし子さんが「体の一部にすぎない『まんこ』が・・・」と発言すると、裁判官が「呼び方を変えてください」と指示。山口貴士弁護士が意見陳述の制限に異議を述べたものの却下される、という一幕があった。

それでも、ろくでなし子さんは2回「まんこ」という言葉を使った。すると、裁判官が「それ以上続けると意見陳述を制限します!」と声を荒げた。結局、ろくでなし子さんが「では、性器と言い換えます」と折れて、陳述を最後まで続けたという。

●「起訴される可能性は高い」と山口貴士弁護士

ろくでなし子さんは、12月24日のクリスマスイブまでに起訴されるかどうか、決まる可能性が大きい。山口弁護士は、検察側が略式命令に応じるかどうかを打診してきたと明かし、「ろくでなし子さんは無罪だと主張しているので、起訴される可能性が高い」と指摘した。

弁護団としては、仮に起訴された場合には、年内の保釈を目指して「超特急で請求を行う」(山口弁護士)という。

もし裁判になった場合、主な争点は、(1)刑法175条の合憲性、(2)問題とされたデータや作品が刑法175条の「わいせつ」に該当するのかの2点となる見込みだという。

山口弁護士は「わいせつの概念は時代によって変化する」としたうえで、現在どのような性表現が流通しているのかや、学者や有識者、アーティストの意見書などを証拠提出していく考えを示した。

この日の勾留理由開示公判は、100人以上の傍聴希望者が訪れたため、抽選となった。選外者が多数出たことから、弁護団が公判終了後に弁護士会館で開いた説明会では、ろくでなし子さんが法廷で述べようとした意見陳述の「全文」が配られた。その内容は次の通り。

●意見陳述書

平成26年12月22日

東京地方裁判所裁判官殿

ろくでなし子こと五十嵐恵

私は、事実関係については争っていませんので、何故勾留されるのかわかりません。また、証拠隠滅のおそれと言いますが、私は私の活動をはじめて以来、自分のブログやTwitter、Facebook等で大々的に宣伝してきました。今更、隠滅の仕様がありません。

逃亡のおそれとありますが、私はむしろ私の作品がわいせつではないことを裁判で堂々と証明したいのです。逃亡する気など更々ありません。

付け加えますと、私は自分の体の一部にすぎない「まんこ」が何故日本では悪いもの、汚らわしいものとして嫌われ、「まんこ」という三文字を口にするだけでも怒られたりおそれられたりするのか疑問に思い、この活動をしてきました。同じ性器でも、男性の「ちんこ」はOKなのに、女性の「まんこ」はTVでタレントが口にしただけで番組降板にされる。おかしいと思います。私は自分が作品を作れば作るほど、人が生まれてくるこの場所だからこそ、むしろ大切にすべきなのに、その逆の扱いをされることに怒りを覚え、その怒りをバネに、楽しく明るいまんこ作品を作ってきました。

だから私の作品はまんこをかわいくデコレーションしたものや、ジオラマを乗せた愉快なもの、iPhoneカバーやボートなど、楽しく笑える作品ばかりです。そうするうちに、私の活動を応援してくれる人たちがどんどん増えてゆきました。ですから、私の作品などを「わいせつ」と決めつける警察にとても驚きましたし、納得がいきません。

もう一度言いますが、私は、事実関係は全てお話ししていて、わいせつ性以外を争うつもりはありません。私は断じて証拠隠滅をすることもないし、逃げることもありません。はっきりと誓います。私は私の作品は「わいせつ」ではないという事を裁判によって堂々と証明したいのです。

なのにこうして勾留されていることについて納得いきません。裁判官におかれては、どうか私の言葉を信じて、考えを改めて下さいますようお願いを致します。

最後になりますが、傍聴に来て下さった皆様には、お忙しい中、私の勾留理由開示を傍聴しに来て下さり、本当にありがとうございます。

以上

(弁護士ドットコムニュース)

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