無許可で民泊営業、客を「盗撮」して書類送検…来年施行の「新法」で被害はなくせる?
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無許可で民泊営業、客を「盗撮」して書類送検…来年施行の「新法」で被害はなくせる?

無許可で民泊を営業し、宿泊客を盗撮したとして、11月はじめ、大阪府警守口署は会社員の男性(42)を旅館業法違反と軽犯罪法違反の容疑で書類送検した。報道によれば、男性は守口市内のマンションの一室で、無許可で客を宿泊させ、室内の様子を盗撮していた疑いがあるという。隠しカメラに気づいた客が110番して発覚した。

来年施行される「民泊新法(住宅宿泊事業法)」では、宿泊者の安全確保をどのように定めているのだろうか。盗撮など宿泊者の安全を脅かす犯罪を抑止するため、どのような対応が必要か。小西徹弁護士に聞いた。

●「民泊新法」で抑止できるのか?

「2017年6月に住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)が成立し、2018年6月15日に施行されることになりました。民泊新法には、犯罪防止に役立つ規定が置かれており、一定の効果はあると言えます」

具体的にはどのような規定だろうか。

「たとえば、犯罪の温床となることを防ぐため、民泊事業者や宿泊者の匿名性を排除する規定を盛り込みました。これまでの民泊では匿名性が犯罪の温床になっていると指摘されてきましたが、民泊新法では、民泊事業者は会社名や氏名、住所などを自治体に届け出ることになりました。また、宿泊者名簿の備付けが義務づけられますので、宿泊者の氏名や住所なども記録されます。

刑罰に処せられて一定期間が経過しない者や暴力団員などは、民泊事業を行うことができません。さらに自治体は必要に応じて、事業者に対し報告を求めたり、立入検査、業務改善命令、停止命令などを出したりし、安全を確保することができます。各種規定に違反した場合の罰則も設けられています。

なお、インターネットサイトなどで民泊を仲介する業者に対しても、登録する民泊事業者が民泊新法による届出をしているかどうかの確認の義務などが明記されました」

民泊新法によって、盗撮などの犯罪を抑止することはできるのか。

「民泊新法が犯罪防止に効果があることは確かです。しかし、民泊における盗撮などの犯罪を完全に防ぐことはできないと思われます。民泊の利用者としては、適法な事業者であるか否かを確認し、信頼できるか判断した上で利用する必要があります」

(弁護士ドットコムニュース)

プロフィール

小西 徹
小西 徹(こにし とおる)弁護士 目黒・白金法律事務所
東京弁護士会所属。民事事件を広く取り扱っており、特に不動産、企業法務、交通事故を得意とする。新しい法律問題にも積極的に取り組んでおり、近時、民泊について、不動産会社や管理組合から多数の相談・依頼を受けている。

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