
「労使双方にとって働きやすい環境づくりをサポートしたい」
研究者も目指した学生時代「人と直接関わる仕事がしたい」と弁護士の道へ
ーー弁護士を目指したきっかけや理由についてお聞かせください。
高校生のころに法科大学院制度ができるということをニュースで知り、弁護士という仕事に興味を持ちました。大学に入ってからは一時期研究職を目指そうと考えた時期もあったのですが、研究者と異なり人と直接関われる弁護士の仕事に魅力を感じ、司法試験を受けようと決意しました。
司法試験に合格したあとは裁判官や検察官という道も考えたのですが、直接事件を担当して自分を頼りにしてくれている依頼者の方に貢献していくことをもっとも実感できる仕事が弁護士ではないかと思い、弁護士の道を選択しました。
労使双方にとって働きやすい環境づくりをサポートしたい
ーー現在の注力分野とその分野に注力している理由についてお聞かせください。
労働問題に注力しています。労働分野に興味を持った原点は、労働法の改正にも携わった教授のゼミで労働法を学んだことがきっかけです。労働者側、使用者側どちらからの依頼も受けています。
労働者と会社では力関係に大きな差があります。形式的には対等な関係で契約を結んでいますが、残業代未払いやハラスメントなどの問題が起きても、そうした力関係が影響して会社側に自分の権利を主張できない労働者は少なくありません。また、解雇された場合には収入が途絶え生活が立ち行かなくなるなど、厳しい状況に追い込まれてしまうことになります。
そうした権利侵害にあっても声をあげられなかったり、不当に解雇などの状況に追い込まれている労働者を救いたいと思い、注力しています。
一方で、使用者側も労働法規などを軽視した労務対応を行っている企業はまだまだ少なくありません。近年ではハラスメント対策の義務化など、企業に対する法令遵守を求める声はますます高まっています。こうした対応を軽視していると、最悪企業の存続が危うくなるような状況に追い込まれるリスクもあります。
使用者側からの依頼の時は、労働者側にとっても使用者側にとっても不幸なことが起こらないように、労働環境を適切に整備することに意義を持って取り組んでいます。
依頼者に寄り添うことはもちろん、専門家として冷静な判断を
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
依頼者に寄り添うことは大切ですが、それは依頼者にとって耳障りのよいことだけを伝えることではありません。専門家として冷静に分析し、厳しい見通しであるときは率直に伝えるようにしています。
また、依頼者自身がきちんと判断できるよう、判断の材料をもらさず提供することが大事だと考えています。依頼者に利益にならないリスクの話も、聞き逃しがないようにしっかり伝えるようにしています。
ーー休日の過ごし方を教えてください。
半分仕事みたいなものですが、中小企業の経営者の集まりに参加していることが多いです。 完全な休みというのは少ないのですが、あったら全て家族サービスに捧げています。
あとはキャンプやアウトドアが趣味なので、空いている時間があれば子供を連れてキャンプに行っています。事務所の他の弁護士を連れて行ったりもしています。
やっぱり自然と触れ合いながら文明の利器から解放されて過ごすのがキャンプの醍醐味ですよね。
ーー今後の展望をお聞かせください。
引き続き、労働分野で個人法人問わず信頼され頼ってもらえるように日々精進していきたいです。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
法律トラブルを抱えて悩んでいたら、まずは弁護士に相談してほしいと思います。相談することで、悩む必要がないことがわかるケースもあります。
弁護士に相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではありません。相談するだけで気持ちが軽くなることもあります。ひとりで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。