困難な依頼でも全力で依頼者に寄り添い、納得感の高い解決を目指す
法律相談部での経験で生まれた弁護士の使命感
ーー弁護士を目指したきっかけは何でしたか?
当初は漠然とした目標でした。中学生のころ、何かのきっかけで司法試験の難しさを知り、いつか挑戦してみたいと思っていました。
本格的に弁護士を目指そうと決めたのは、大学の法律相談部という部活に参加したことがきっかけでした。弁護士の指導の下、市民の方から法律相談を受ける機会があったのですが、学生主体の法律相談なのに法律相談を希望する市民が後を経ちませんでした。
当時はまだ、基本的な相談に対するアドバイスしかできなかったんですが、法律トラブルを抱える人の多さを実感し、同時に法律で人を助ける弁護士という職業のすばらしさを知り、弁護士を本格的に目指すことを決心しました。
ーー大学時代はずっと法律の勉強をしていたのですか?
実際に弁護士を目指すための勉強に力を入れ始めたのは大学4年生くらいからです。それまでは部活やサークル活動に力を入れていました。法律相談部以外には、競技ダンスサークルに所属していていました。高校まではずっと剣道部に所属していたのですが、友人の誘いで軽い気持ちで始めたダンスに少しずつ熱中していったんです。
「例えメリットのない依頼でも放っておくことはできない」
ーー現在、注力している分野を教えてください。
私の専門分野は刑事事件です。学生の頃にはあまり興味がなかったのですが、司法修習生の頃に刑事事件の魅力を感じ、それ以来注力しています。
言い方は少し不適切かもしれませんが、刑事事件は民事事件と比べて結果がはっきりします。民事事件は途中で和解で終わることが多く、最終的に判決という形で決着がつかないケースも多いですが、刑事裁判に和解はありません。必ず判決という形で結論が出ます。そこが難しい点でもありますが、やりがいを感じる点でもあります。
ーー刑事事件に地域性はあるのでしょうか?
大きな違いはないと思います。ただ、私の活動地域である石川県では、基本的に刑事事件自体が少ないですね。また、首都圏のように電車や地下鉄が発達していないため、痴漢事件などはほとんどありません。
最も多いのは万引きや覚醒剤関連、交通事故などです。特に交通事故は大きな事故から小さな事故まで様々ですが、刑事事件となるのは通常、重い怪我が絡んだり、死亡事故の場合です。
ーー刑事事件というと国選が一般的かと思いますが、私選のメリットはあるのでしょうか?
近年、刑事事件に関しては国選弁護人が担当することがほとんどです。裁判になる前の段階で、重い事件でなくとも逮捕された人には国選弁護人が付くようになっています。私選弁護人を選ぶときは、自身や周囲の人が費用を支払う能力がある場合、または弁護士を自由に選びたいときです。
ーー中西先生は、依頼も断らないとお聞きしました。
どんな依頼も断らない、というわけではありませんが、他の弁護士に断られてもう行く先がないという人は、一度相談に来てほしいですね。本当に困っていて、その人なりの道理があれば、出来る限りお受けしたいと考えています。
セカンドオピニオンとしての活用も
ーーセカンドオピニオンも多く受け付けているとお聞きしました。依頼者にとってメリットはなんでしょうか?
同じ見解だったとしても、弁護士によって要点の切り出し方や話し方は違います。やはり聞く方と話す方で相性もありますし、うまく内容を理解できないことがあるんですよ。なので『ファーストオピニオンの弁護士はこういうことを言ってるんですよ』と、補足するようなことが多いです。こちらで受け取るとなると、依頼者がトータルで支払う弁護士費用が高くなってしまうので、無理にお願いすることはしません。
また、法律書にきっちり明記してあるような事件や最高裁判所の判例が残っているような事件は別ですけど、弁護士によって見解が変わることもけっこうあります。なので複数の弁護士に話を聞くのはそれだけでメリットがあると思います。
たとえ裁判で負けたとしても、依頼者に消化不良で終わることは絶対ないように
ーー弁護士として心掛けていることはなんでしょうか?
弁護士になりたてのときに、「負ける裁判を勝たせることは滅多にできない。ただ、勝てる裁判を弁護士のミスで落とすことは往々にしてある」と先輩に言われたことがあります。これが今でもすごく大切にしている言葉になります。
裁判はどうしても勝てないことがあります。私の場合は、他の弁護士が難しいという理由で断った依頼も受けることもあるのでなおさらです。もちろん結果には全力でこだわりますが、依頼者の希望通りの結果が得られなかったとしても、依頼者に納得していただけるように心掛けています。消化不良で終わることは絶対にないようにしたいですね。
ーー法律トラブルを抱えて困っている方へメッセージをお願いします。
何か問題が起きたときに、ネットや本を見て調べる方は多いと思います。しかし、法律トラブルは似たようなケースに見えても解決方法が全く違うことがあります。ネットや本に書かれていることがその方に当てはまるとは限らないんです。まずは弁護士に相談して、しっかりと状況を把握してもらって解決することをおすすめしたいですね。