債権回収の解決事例

強制執行を免れる目的の資産隠しに対して刑事告発を視野に入れた回収手法で効果的な回収を実現した。

 男性
この事例の依頼主 男性

相談前の状況 不動産を多数所有しているといい、経済的な信用が高いと強調していた知人にお金を貸したところ、弁済期にも返済されなかったことから、当ページを通じてご相談いただきました。
相談後に調べたところ、多数所有していると言っていた不動産の所有はなく、めぼしい資産は自宅不動産(オーバーローン)くらいでした。
自宅不動産も既に売買予約の仮登記が入ってたいことから、同不動産に対して仮差押を行うのと合わせ、売買代金債権にも仮差押を入れましたが、その後直ちに同一人との間で再度売買契約を行なって本登記を入れました。債務者より聴取したところ、既に当の購入者からは代金全額を受取っているとのことでした。

解決への流れ 同一の売買当事者において仮差押後に売買契約をやり直すことは、当初の売買契約に基づく代金支払を直接にその売主に行うための潜脱行為(執行免脱行為)にあたると考えられたため、売主(貸金の債務者)と買主双方に対して訴訟を提起し、かつ、その訴訟結果を踏まえて刑事告発を行なうことを依頼者に提案し、ひとまず訴訟を行いました。
そうしたところ、買主と売主双方から和解提案があり、結局、貸金元金(それまでの一部弁済部分はすべて遅延損害金に優先充当した残りの元金)の回収が実現しました。

池田 誠 弁護士 池田 誠 弁護士からのコメント 貸金の債務者のみを相手とした回収事件ではこのような解決には至れなかったものと思います。
利害関係人を交えた訴訟に発展させることができたことと、依頼者の債権と利害関係人の関与が訴訟を通じて明らかにされた場合に強制執行妨害目的財産損壊等の罪(刑法96条の2)での刑事告発を予告していたことが奏功し、利害関係人を交えた高額の和解が実現されたものと思います。
債務者は他にも多くの債務を抱えているようでしたが、これらの事情を利用して優先順位を高めることに成功したのが解決の鍵になったものと思います。

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