消費者事件に注力〜勝利への執念を胸に、詐欺被害者の救済に取り組む
周囲のサポートを受け、受験生活を乗り越える
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
中学生のときに社会の授業で悪徳商法について学び、消費者問題に興味を持ったことが、弁護士になりたいと思ったきっかけです。同じ頃に放送されていた弁護士のドラマ「都会の森」にも影響を受けました。
ただ、中学に入学してすぐに父が心不全で亡くなり、母から「高校を卒業したら仕事をしてほしい」と言われていたんです。弁護士になることを諦めきれず、母に無理を言って大学に進学し、在学中はひたすら司法試験の勉強に打ち込みました。
私が司法試験の勉強を始めた当時は、受験回数が3回以内だと優先的に合格できる制度でした。大学の先輩も2、3回目で合格している方が多く、自分も同じように合格できるだろうと考えていました。ところが、そう簡単には合格できず、大学卒業後も日雇いの仕事や、塾、居酒屋などでアルバイトをしながら、毎年司法試験を受けていました。
受験勉強中は家族をはじめ、周りの人からのサポートに恵まれました。先輩からの受験指導や、ゼミの指導教授からの励ましの電話、友人が「気晴らしに」と旅行に連れて行ってくれたこともありました。こうした応援のおかげで、8回目の受験で合格できました。長い受験生活を経験したことで、勝利への執念が身についたと思います。
丁寧に、真面目に、誠実に
ーー注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
消費者事件に注力し、主に詐欺被害を扱っています。
弁護士になって最初に所属した事務所の所長が、埼玉県消費者委員会の委員長や大きな消費者事件の弁護団長を務めていました。打ち合わせに同席させてもらうこともあり、当時から消費者事件には多く携わってきました。
消費者事件はプロの詐欺業者と、素人である消費者との戦いです。弁護士は、消費者が騙し取られたお金を回収するために活動しますが、証拠から見れば消費者が不利なケースも多いです。ただ、消費者事件では業者が100パーセント悪く、消費者は業者を信頼してしまっただけで非があるとはいえない場合がほとんど。「弁護士として、消費者のために何とかしてあげたい。弁護士である自分しか消費者を助けることはできない」という思いをモチベーションに、事件解決に取り組んでいます。
ーー詐欺の手口ではどのようなパターンがあるのですか。
様々な手口がありますが、特に多いのは、副業を探すサイトやインターネット・SNSで知り合った人から投資話を持ちかけられるパターンです。言われるがままにお金を振り込んだけれど、その後相手と連絡が取れなくなるなどしてお金を騙し取られた…といったケースです。
このほか、出会い系サイトで知り合った相手が実は詐欺業者で、高額な課金を要求されるケースや、仮想通貨への投資を持ちかけられてお金を騙し取られるケースなどもあります。
ーー仕事をするときに心がけていることを教えてください。
依頼者にはいい報告も悪い報告も丁寧にすることを心がけ、納得してもらいながら事件解決を進めることを大切にしています。
また、真面目に誠実に対応することも心がけています。このような姿勢で仕事をすることで、依頼者だけではなく、裁判所や相手方にも信用してもらうことができ、結果的に依頼者のためになると思います。
「ベストな解決を一緒に考えていきましょう」年100件以上の法律相談
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方や趣味を教えてください。
息子がサッカーをしているので、休日は主に息子のサッカーの練習や試合の観戦をしています。
趣味は、旅行と、美味しいものを食べることです。
ーー今後の展望を教えてください。
2021年から、大学や高校で消費者トラブルについて講演をする機会をいただけるようになりました。消費者被害は、被害に遭ってからでは泣き寝入りせざるを得ないケースもあります。あらかじめトラブルの事例を知って賢い消費者となり、自ら危険を回避することがとても大切です。今後も消費者トラブルに関する講演などの活動をしていきたいです。
ーートラブルを抱えて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
年間100件以上の法律相談を受けていますが、法的なアドバイスをするだけで、「気分が軽くなった」とおっしゃって相談に来たときよりもずっと晴れやかな表情で帰って行く方もいます。
まずはご相談いただき、何がベストな解決なのかを一緒に考えていきましょう。