青木 芳之 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
人は言葉で思いを伝え、言葉で繋がります。私は、昔から言葉が好きで、英語をはじめ語学も一生懸命勉強しましたし、言語学をやってみようかと思うこともありました。
より多くの人と言葉を交わしたいという思いから、最初は外国語大学に入ろうと思っていたのですが、高校時代友人に「外語大に入って何になるの?」と言われたとき返答に詰まってしまい、私の天職はその先にはないような気がしました。
そんな時、進学関係の雑誌で、法学部出身の国連職員の方の手記を目にしました。それがきっかけで、結局法学部に進学しました。
その後大学で、渉外弁護士の講演を聴く機会があり、弁護士という職業を明確に意識して、大学3年の頃から受験を始めました。言葉を駆使する仕事という意味ではマスコミ業界などにも関心はあったのですが、人と正面から向き合い深く関わる仕事がしたいと常々思っていたので、そう考えるとマスコミは第三者的立場であるように感じられて、結局弁護士という道を選びました。
受かるまで随分時間がかかりましたが、お会いする相談者の方の多くは人生の一大事に直面されており、否が応でも真正面から人と向き合わなければならない仕事ですし、また話すことそのものが仕事になる環境ですから、自分に最適な選択だったと思っています。
今までの経験と現在の仕事内容
・商標登録実務、ライセンス契約 ・商標権侵害、不正競争防止法違反事件 ・企業顧問業務 ・遺産分割等相続関連事件 ・交通事故損害賠償請求事件 ・財産分与を中心とする離婚事件 ・不動産関連事件
その他民事・家事事件を広く扱っています。言葉の好きな私にとって、商標関連の仕事は打ってつけでした。著名なものもいくつか扱ったことがあります。
デビュー後、初めて扱った案件ではペットボトルの形状や模様を、工夫を凝らし文章で説明することが求められましたが、私からすれば「こんなことしていて給料いただいていいのかな」というくらい楽しい仕事でした(笑)。
商標権を侵害する業者の取締にも闘志を燃やしました。しかし、3年ほど続けているうち、もっと人と向き合って「生きた言葉」で仕事がしたいというような感覚に襲われました。
現在は、今は遺産相続、交通事故など、民事・家事事件一般を中心に扱い、お客様の気持ちにより添い、時には共に悩み、考え、方針や戦略を打ち出して戦う日々の仕事にやりがいと生き甲斐を感じています。
仕事をする上で意識していること
第1に、仕事全般にわたり、常に「交渉意識」を強く持つようにしています。顧客の要望に応えることは我々弁護士にとって重要な任務ですから、法的・経済的により良い解決策を示す一方で、事件をどのように解決すれば一番喜んでいただけるか、時間をかけて検討します。
そして解決策が決まれば、そのための交渉には徹底的にこだわります。訴訟になっている場合には、最終的な解決方法を判決にするか、和解にするか、和解ならいつ如何なる内容で和解すべきかをできるだけ早期に見極め、遡って今日の期日で何を主張し何を証拠として出すかを決めていきます。
当然ながらこの場合の「交渉」には裁判官も重要な役割を果たしてくれることも意識しなければなりません。また、この仕事を通じ、コミュニケーションにおいては時として言葉以上に一瞬の表情や間、語気など言い方がポイントになることを痛感しているところです。相手方の一瞬の表情と語気を見逃さなかったお陰で成立した和解もあります。「交渉意識」が功を奏した例です。
第2に、私が常に念頭に置いていることとして、「紛争は解決のみならず克服されなければならない」ということがありますが、この点は「ページを見ている方へのメッセージ」の回答に譲ります。
第3に、私が交渉の細部に付いてまで心おきなく準備ができるのは、事務所の他の弁護士と事務局スタッフのサポートがあればこそですから、皆への感謝を忘れることはありません。ホントです(笑)。
関心のある分野
交通事故損害賠償、中小企業法務、遺言実務、プロ野球代理人などです。
まず、損害賠償の分野は交通事故やスポーツ事故など事故の被害に遭われた方のために死力を尽くして交渉するもので、私が今最も真剣に取り組んでいる分野です。
また、紛争防止を意識した契約書を前職で多く作成してきたためか、相続紛争を未然に防げる遺言書を遺言者とご家族の実情に応じて作成し、一人でも多くの方に、人生最後の法的意思表明となる遺言書を満足行くものにしていただきたいと考えています。
多数の個人のお客様の事件処理経験を経て、最近、今日も尚我が国の経済を支える中小企業経営者の方のお役に立ちたいと決意を新たにし、改めて企業法務に魅力を感じて企業顧問業務にも取り組んでいます。
さらに、子供の頃から今日まで、いつも励まされてきた日本プロ野球界に、私はプロ野球選手の賃金交渉という個々の選手に寄り添う立場で貢献したいと考えており、2013年にプロ野球代理人登録予定です。
シーズン成績に相応しい(時には数字に表れない部分も含めて)評価を得ていると実感され、賃金交渉などに煩わされずに野球に専念できる選手の方が増えれば、プロ野球界はもっともっと盛り上がっていくはずです。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士に相談する悩みというのは、身の回りの友人には相談できないようなものであることがほとんどだと思います。だからこそ、そういった深刻な悩みやお気持ちを、私たち弁護士が共有してゆけたらと考えています。
我々の仕事は、一にも二にも紛争を解決することではありますが、当事者の方にとっては、その紛争の背景にある、大きな問題(感情的問題や、紛争経緯に関わる問題)を克服することが非常に重要です。
例えば、交通事故被害者の方に最も喜んでいただけるのは、単に多額の慰謝料を獲得した時ではなく、その慰謝料がご自分の訴えた苦しみが理解された結果であると実感していただけた時であるように思います。
弁護士を選ぶ時は、実際に法律相談に足を運ばれ、または何軒か事務所を回られて、その紛争におけるあなたにとっての問題点やお気持ちに耳を傾け、よく理解し、時にそれを一緒に乗り越えてくれる方を探されるとよいのではないでしょうか。