松本 輝夫 弁護士 インタビュー
弁護士を目指した理由
小さい頃から興味を持っていましたね。法律を知らないがゆえに人生を誤る人を見てきまして、まず自分がそういうふうになりたくないなと思いました。また、そのような知識を使って、他の人が道を誤るのを防ぐことで、人を助けることができたらいいなと思いました。
印象に残っている事件
1980年代に、日本の結婚できない男性が、海外の女性を紹介してもらうという結婚相談所が流行りました。アジアの女性がターゲットだったのですが、人身売買のような側面がありました。当時は日本の景気が良かったものですから、日本に憧れて来るということもあったんですね。しかし、日本語も全く知らない人が、いきなり日本に来て生活するわけですから、当然うまくいくはずがなく、いろいろ問題が起きていました。
私が関わったのは、結婚生活がうまくいかなくなった男性側が勝手に、離婚届を出してしまったというものです。そうすると女性は、女性は在留資格がなくなってしまい、日本にいられなくなってしまいます。私は女性側の代理人として、離婚無効の裁判に勝ち、正式な離婚手続きをして、高額慰謝料を取ることができました。またいろいろな支援者の力で在留許可もうることができたのです。その事件は印象に残っていますね。
仕事で嬉しかったこと
仕事をして、感謝してもらえるときは嬉しいのですが、わざわざお手紙でお礼状をもらえることがあります。その時は特に嬉しいですね。また、その方が今度は別の困っている方の事件処理を紹介してくるときは嬉しいです。依頼者が私共と一緒に取り組んだ事件の解決を喜んでくれたんだと実感できるわけです。
大変だと感じること
「依頼人の話をきちんと聞くこと」ですね。弁護士は、依頼人の相談したいことを、本人が思っている以上に聞き出し、事案について本人以上に理解していないといけないと思うのです。
依頼人は視野が狭まってしまっていることが多いですから、その依頼人からどのように事実を聞きだすか、そのためにどのような聞き方をするか、どのぐらい時間を使うのか、というのは重要な技術で、結構難しいのです。それが弁護士の仕事のやりがいの1つだと思うのですけどね。
事件について、弁護士が自分なりに納得いくストーリーとして理解できているかということはとても重要なことです。それができていれば、そんなに大変なことにはなりません。逆に、普通なら起こりえないようなことを、どうしてそのような事態になったのか突き詰めないまま事件処理を進めていくと、予想もできないような事実が新たに出てきたりしてうまくいかないことがあります。
休日の過ごし方
家にいて、妻と買い物をして、午後は事務所にちょっと顔を出して書類を整理したりと、少し仕事をします。夕飯はなるべく外で家族と一緒にご飯を食べますね。また、最近はゴルフを上達させようと思って、ゴルフの練習にもいきます。
弁護士としてのポリシー・信条
困っている人と一緒に考えたいということですね。取り得る法的な手段をとって、困りごとを少しでも和らげてあげたいと思っています。
今後の弁護士業界の動向
そこが私もよく分からないので困ってしまいます。弁護士という仕事がこれから先必要とされていくのか、ということも疑問に思っているんです。
現在、年間どんどん民事一般訴訟件数は減ってきています。この訴訟件数の減少は、社会が訴訟をしない方向になってきたのか、不景気だから裁判はやめておこうということが原因なのか、どちらか分かりませが、もし前者が原因なら、弁護士が生業として報酬を得てきた仕事は無くなってきてしまいます。
また、紛争はこれからも無くなることはないと思いますが、例えばADR(裁判外紛争解決手続)などで解決できる事件も結構多いと思うんですね。そうなると、弁護士の仕事として、これまでなされてきた仕事が、日本で不可欠な仕事として成り立っていくのかどうかは分からないところだと思っているんです。
ページを見ている方へのメッセージ
困ったことがあったら、どこの弁護士でもいいから早めに相談してください。料金面や、話しにくいイメージあるとかあまり気にせずに、とにかく相談してみることが解決の近道になりますから。