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2015年02月23日 14時27分

「60人の宴会」ドタキャンされた居酒屋 「キャンセル料」はどこまで要求できる?

「60人の宴会」ドタキャンされた居酒屋 「キャンセル料」はどこまで要求できる?
居酒屋を大人数で利用する時は事前に予約するのが一般的だ。

店を貸し切った宴会の予約が入っていたのに、客に「ドタキャン」された。店側はキャンセル料をどこまで請求していいだろうか――。ある居酒屋経営者が、そんな悩みを弁護士ドットコムの法律相談コーナーに寄せている。

キャンセルの電話があったのは、当日の仕込みをしていた最中だった。60人分の食材がパーになっただけでなく、臨時で増やしたバイトも無駄になった。貸し切り状態ということで、他からの問い合わせも断っていたという。

こうなると、ドタキャンした客に対して「キャンセル料」を要求したいところだが、無駄になった食材費や臨時バイトの人件費、他を断った分の損失補填など、どこまで要求できるのだろうか。飲食店の顧問をしている石崎冬貴弁護士に聞いた。

●飲食店の予約も立派な「契約」

「最近は、店探しから予約まで、インターネットで簡単にできるようになりました。その反面で、安易な直前キャンセルや、予約したのに店に行かないといったトラブルが増えています」

石崎弁護士はこう指摘する。そうした場合、キャンセル料は請求できるのだろうか?

「今回のような飲食店への予約も、法律的に言えば『契約』です。契約は口頭でも、立派に成立します。

客が一方的に契約を解除したことで、店に損害が生じたとしたら、法律的には、客はその損害を賠償しなければなりません」

店には食材費や人件費、他のお客を断った分などの損害が発生していると言えそうだが、どこまで賠償してもらえるだろうか。

「いざ裁判となったときに、どこまで損害として認められるかは、難しい問題ですね。

たとえば、食材が他に流用できなかったのかとか、臨時バイトを雇う必要が本当にあったのかなど、細かい問題も出てきます。

また、実際に請求することになれば、店としては『風評』のことも考えなければなりません。たとえドタキャン客に非があるとはいえ、法的手続きまで採れば、店の印象が悪くなる可能性も否定できません」

●店も「紛争予防策」を取るべき

そうしたリスクも踏まえて考えると、現実的に店がキャンセル料を請求すべきケースは、限られてくると言えそうだ。では、そもそもドタキャンされないために、何か良い予防策はあるだろうか?

「ドタキャントラブルを予防するためには、いろいろな工夫が可能です。たとえば、店を貸し切りにするようなケースでは、キャンセル代を●万円と先に決めておくとか、預り金にすることをお勧めします」

石崎弁護士はこのようにアドバイスをおくっていた。

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(弁護士ドットコムニュース)

石崎 冬貴弁護士
横浜弁護士会所属。企業法務と刑事事件を専門的に取り扱う。フードコーディネーターなど食品・フード関係の資格も持ち、食品業界や飲食店を中心に顧問業務を行っている。ベンチャーの支援にも積極的。
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