- 個人再生
余剰額からは3年の再生計画が可能でありながら4年6か月の再生計画で認可を得た事例
相談前の状況 信販会社、銀行、携帯電話会社等に対して約1000万円の債務を負い、ダブルワークをして返済を続けていたものの、支払いの継続が困難になった方からのご相談でした。過去2回破産されており、かつギャンブル(競馬)で借金が増えた経緯があり、破産をしても免責を得ることに相当程度の困難が見込まれました。
解決への流れ
直近の家計収支からすると、支払いを止めれば月額7万円以上の余剰があり、個人再生が可能と考えられましたので、小規模個人再生の申立てをしました。
もっとも、ご本人は直前に入院・手術を受けていて体調に不安があり、今後も同様の副業収入を継続して得られるかに不安があったことから、なるべく長期の弁済計画とし、毎月の返済額を減らすことを希望されていました。そこで、副業収入及び賞与は弁済原資に含めずに収支見込みを立て、これに基づく余剰額を弁済に充てるものとして5年の再生計画とする方針で申立てをしました。
これに対し、裁判所からは家計支出の削減を検討することや再生計画の期間を再考することなどを求める補正連絡がありました。
ご本人と協議し、支出の削減については検討して削減策を出してもらいましたが、他方で新たに生じる見込みとなった支出もあったことを踏まえ、結局、余剰額の見込み自体は変えず、ただ、その余剰見込額をギリギリまで弁済に充てるとすれば4年6か月での弁済となることから弁済期間のみ4年6か月に変更することとしました。当職は、ご本人から聞き取った事情を報告書にまとめ、依頼者の陳述書やその他の資料を添えて裁判所に提出したところ、裁判所の理解を得られ、再生手続の開始決定を出してもらうことができました。
その後の手続は問題なく進行し、再生計画の認可決定確定に至ることができました。
影山 博英 弁護士からのコメント
個人再生の開始決定にあたり、裁判所が最も注視するのは、最低弁済額以上の弁済をしていく能力があるのかどうかです。しかし、一方で、再生計画の期間は原則3年とされるところ、これより長い期間の弁済計画とする方針とした場合には、3年を超える期間とすることの必要性についても審査されます。
そのような場合、代理人としては、依頼者から家計収支の見込みについて、より詳細に報告してもらい、3年の再生計画では困難が見込まれる事情について丁寧に説明し、適切な資料を提出して裁判所の理解を求めることになります。そして、実際にその事情を合理的に説明できる事案では、裁判所の理解は得られると期待できます。
したがって、仮に3年の再生計画では弁済の継続に困難が見込まれる事情があったとしても個人再生は無理と考えるのは早計です。個人再生手続の経験豊富な弁護士に相談・依頼なさってください。
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