「依頼者にとってもっとも大切なこと」を常に考えて依頼者をサポート。借金、インターネット問題、中小企業
小学校から憧れていた「困っている人の力になれる仕事」
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
子どものころから弁護士になりたいと思っていました。「困っている人の力になれる仕事」というイメージに憧れていて、小学校の卒業文集にも「将来は弁護士になりたい」と書いていました。
ーー子どもの頃からの夢だったのですね。大学時代は勉強漬けだったのでしょうか。
そんなことはないです。法学部に入学して勉強にも打ち込んでいましたが、中学、高校と続けたサッカーは、大学に入ってからもサークル活動で続けていました。
サークルには他の学部の生徒もいたので、サッカーのことだけでなくいろいろな分野の話をしたり、情報交換したりしていました。サークルの仲間とは交流が続いていて、今も刺激を受け合う関係です。
誰でも加害者・被害者になりうるインターネットトラブル
ーー注力分野について教えてください。
借金問題に力を入れて取り組んでいます。大阪は中小企業が多いので、中小企業のサポートにも力をいれています。他には、インターネット問題も注力している分野です。
インターネット問題に関心を持ったきっかけは、最初に就職した弁護士事務所に詳しい先輩弁護士がいたからです。その先輩のお手伝いをしている中で、インターネットトラブルは誰にでも起きうる問題だと実感しました。自分にも力になれることはないかと思い、取り組むようになりました。
ーーインターネットトラブルとしては、どんな相談が多いのでしょうか。
相談は、加害者側と被害者側どちらからもあります。誰もが、加害者にも被害者にもなる可能性があると思います。
過去に起こした事件がネットニュースに残り続けて、社会復帰の妨げになっているという相談がありました。身近なところでは、ネット掲示板に個人情報を書き込まれてしまった方や、反対に、軽い気持ちで書き込んだ内容が原因で、訴訟を起こされそうだと相談に来られた方もいます。
ーーインターネットトラブルを解決する上で苦労することはありますか。
手続きのハードルが高いことです。SNSなどに書き込まれた内容を削除したくても、すべてが削除対象になるとは限りません。
プライバシー侵害や名誉毀損に該当するのか判断が難しい場合がありますし、削除したい書き込みが多いと、その分時間と費用がかかります。依頼者が個人の場合は特に、費用面でのハードルが高いと思います。
完全勝利が常にベストな解決なわけではない
ーー弁護士として活動される中で、特に印象に残っているエピソードをお聞かせください。
「依頼者にとってもっとも大事なことは何か」を強く意識するようになった事件があります。
依頼者は、取引先から数千万円の賠償請求をされた中小企業の社長でした。中小企業にとって経営を左右する金額です。社長という立場上、部下に相談することもできず、ずっと一人で悩んでいたようです。
依頼者の友人や仕事仲間たちが熱心に協力してくれて、証拠集めなどに奔走してくれました。最終的には、数百万円を支払う条件で裁判上の和解が成立しました。
判決まで争えばおそらく勝てる事件でしたが、「本当にそれが依頼者にとってベストの解決なのか」と考えたのです。
一審で勝訴判決を得たとしても、相手が控訴すれば延長戦が続くことになります。周りのサポートがあったとはいえ、不安と戦っている依頼者を見ていると、ここで和解の解決することが依頼者にとって本当によい解決といえるのではないかと思いました。本来なら一円も払いたくなかったと思いますが、「ここで終わらせることが、あなたのためです」と、時間をかけて熱く話したのを覚えています。
その後、会社は順調なようで、その社長とは今でも親しくさせていただいています。弁護士として大切なことを学んだ事件でした。
ーー弁護士として心掛けていることをお聞かせください。
弁護士に相談に来る方は不安や悩みを抱えているので、安心を提供できるように心がけています。そのため、初回のヒアリングにはできるだけ時間をかけています。丁寧に話を聞いて、その日のうちに解決策を伝え、安心していただく。深刻な顔をして相談に来た方が、帰るときには生き生きとした顔になっていると、私も嬉しいですね。
ほとんどの問題には必ず出口があると思います。ですから、不安から脱出する出口を示して「大丈夫ですよ」とお伝えするようにしています。
一人で悩まず「正しい手をつかんで」
ーー休日の過ごし方を教えてください。
子どもと一緒にバイオリンを練習します。子どものころ親に言われて仕方なく習っていたのですが、子どもが習っているのを見ていたら私も弾いてみたくなって、子どもの頃よりも真剣に練習しています(笑)。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
一人でも多くの人に会って、自分にできるサービスを提供したいという思いがあります。仕事以外にも、生活困窮者の支援活動などに取り組んでいます。そうした活動も含めて、社会に貢献したいと考えています。思いを共有してくれる仲間がいれば、一緒になって、いろいろなことにチャレンジしたいですね。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
「最初に誰の手をにつかむか」が大切だと思っています。もし弁護士では解決できない問題だったとしても、弁護士は、「どこに相談すればいいのか」「どういう行動を取ればいいのか」と、きちんとバトンを繋げます。
抱えている問題を見極め、適切にアプローチしてくれる人に巡り合えれば、きっと悩みは解決します。助けてくれる人が必ずいるので、諦めずに正しい手をつかんでください。