生まれ育った地元に貢献するためにーー離婚や相続から企業法務まで幅広い分野に対応
工学部から司法試験への挑戦
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
環境について学びたくて東京大学の工学部に入学し、大学院まで進んだのですが、就職は地元の大分でしようと考えていたので、環境に関する仕事を探すよりも、何か資格を取ったほうがいいと思ったんです。
ちょうどその頃、ロースクール制度が導入されて、私のように法律を学んだことがない者でも法曹になれる可能性があると知りました。
困っている人のために働き、感謝される仕事はやりがいも大きいのではないかと思い、ロースクールに入学して弁護士を目指すことにしたんです。
ーーロースクールの生活はいかがでしたか?
法学未修者コースは、私のように法律を学んだことがない者が入るのかと思っていたのですが、入学してみると法学部出身者が多く、法律の知識の差に愕然としました。
最初の1年は授業にまったくついていけず、必死に勉強して追いついたと思ったら、2年生から既修者コースの生徒と一緒に授業を受けるようになり、レベルの高さにショックを受けました。選んだ道を間違えたかもしれないと思ったことが何度もあります。
それでもがんばれたのは、両親との約束があったからです。ロースクールの進学を考えたときに、「司法試験に合格して大分に帰るから、ロースクールに通わせてほしい」とお願いしたんです。
東京の大学に4年、大学院に2年通わせてもらって、さらにロースクールに3年も通わせてもらっているわけですから、途中で投げ出すわけにはいきませんでした。
ロースクールは「人生で一番」と言っても過言でないくらいつらい時期でしたが、同じ夢を持ったクラスメイトと机を並べて勉強し、ときどき息抜きに遊びに行ったりしながら、最後までやり抜いて司法試験に合格することができました。
地元の人たちの身近なトラブルを解決
ーー司法試験合格後はすぐに大分に就職されたのですか?
いえ、最初の就職先は鹿児島に本部がある弁護士事務所の福岡支店です。最初から大分で働くよりも、大きな街で働いて経験を積みたいと思ったんです。
1年ほど福岡で働いた後、鹿児島の本部で6年勤めました。鹿児島でも比較的大きな弁護士事務所で、先輩の弁護士も優秀な方が多く、たくさんのことを学ばせてもらいました。
2019年に独立して、大分で現在の事務所を開所しました。出身地とはいえ弁護士としての基盤がない土地でしたので、はじめのうちは苦労もありました。ですが、中学や高校の同級生が依頼に来てくれたりなど、地元の温かみを感じながら、活動することができました。
ーー注力分野を教えてください。
離婚や相続など、家事事件に注力しています。鹿児島の事務所では企業との顧問契約が多かったため、法人案件が中心だったのですが、「困っている人を助けたい」という原点に帰り、地元の人の身近な問題に取り組んでいます。
もちろん、企業からの依頼も受けています。中学や高校の同級生の中には、私と同じように一度地元を離れ、親の事業を継ぐために帰ってきた人たちがいます。そういう人たちをはじめ、地元企業との顧問契約も増えてきました。
これからも地元出身の強みを活かし、地域に貢献していきたいと考えています。
ーー仕事をする上で心がけていることはありますか?
目の前の法律問題だけではなく、全体的な解決が図れるように意識しています。依頼者は目先の問題にとらわれがちですが、問題を解決するために取った手段が新たな問題を生むという可能性もあります。
例えば離婚問題であれば、「いますぐ離婚したい」という依頼者に対し、離婚後の生活費をどうするのかや、親権や養育費、財産分与といったことまで考えて話をしなければいけません。
いますぐ離婚することがいいのか、それとも時間をかけて離婚の準備をしていくのがいいのか、依頼者にとって最善だと思える策を検討するようにしています。
事業承継に取り組み、地元の企業をサポート
ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は子どもと過ごしています。大きな遊具のある公園に行ったり、最近は子どもが夢中になっているゲームをしにゲームセンターに行くことが多いです。
趣味は映画鑑賞です。家のテレビで見るよりも映画館で見ることが好きで、子どもを寝かしつけた後にレイトショーに行っています。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
新たに相続専門サイトを立ち上げたので、相続に力を入れていきたいのと、社会問題にもなっている事業承継に積極的に取り組んでいきたいです。
後継者問題で悩まれている企業に早い段階から関わって、紛争が起こることなく事業を継続できるようなサポートをしていきたいと考えています。
また、将来的には弁護士の数を増やしていきたいです。そのためにも目の前の仕事を一つ一つ丁寧かつ迅速に対応し、依頼者から信頼される弁護士事務所として認知されるよう努めていきます。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
インターネットで調べたりして、自分で問題解決を試みる人もいますが、法律問題の中には期限が設けられているものもありますし、対応が遅れたために問題が複雑化して解決が困難になるケースもあります。悩んでいる方は、すぐに弁護士に相談してください。
また、弁護士に相談するときは直接会って、納得できるまで話すのが良いと思います。直接会って話した方が、胸に抱えた思いをしっかり伝えることができます。そして、弁護士にもいろいろなタイプがいますので、人柄や説明のわかりやすさ、相性などを確認した上で依頼するか決めてください。