社会的課題の解決を目指すために弁護士の道へ〜成年後見・任意後見の認知や活用に注力
「社会の問題解決に直接携わりたい」
ーー弁護士を目指したきっかけについて教えてください。
子どもの頃からニュース番組を観ることが好きで、日本や世界で起こっている出来事に対して、非常に興味がありました。漠然とですが、将来は政治家かジャーナリストになりたいと考えていました。
でも、次第に「もっと直接的に社会の課題に関わって、解決していきたい」という思いが強くなっていきました。それができる職業として思い浮かべたのが、弁護士だったんです。
弁護士になることを目指して法学部に進学し、大学の授業と並行して、司法試験予備校でも勉強していました。ちょうど私が大学卒業時に法科大学院(ロースクール)制度が新設されることとなったので、卒業後はそのまま法科大学院(ロースクール)に進学しました。
依頼者の話をじっくり聞き、希望に沿った解決策を提案
ーー注力されている分野と、仕事で心がけていることを教えてください。
現在は、相続、成年後見や任意後見、民事信託などを通して、高齢者や障害者の法的課題を解決することに力を入れています。また、高齢者や障害者に関する意思決定支援についても今後社会に広がって行くようにと考え活動をしています。
相談では、高齢の依頼者もいらっしゃいますので、必要な場合は時間をかけて話を聞くことを心掛けています。そして、できるだけ依頼者の希望に沿った提案をするよう努めています。
ーー先生ご自身の弁護士としての強みはどういうところだと思いますか。
バランス感覚はいいほうだと思います。依頼者のために最善を尽くすことはもちろんですが、事件の解決のポイントを見極めうまく折り合いをつけて事案を収めるように心がけています。
依頼者の話をしっかり聞いて、気持ちに寄り添えるところも強みだと思っています。
ーーこれまで弁護士として活動されてきたなかで、印象に残っているエピソードを教えてください。
どの事件も印象深いですが、ある少年事件を担当した際、事件終了後に少年から手紙が送られてきて、「先生が一生懸命やってくれたから、自分は納得して処分を受けることができた」と書かれているのを見たときは非常に嬉しかったです。
また、別の刑事事件で、依頼人が、「出所しました。その節はありがとうございました」と事務所に挨拶に来てくれたんです。事件が終了してから何年も経っているのに、私のところに来てくれたことが嬉しくて、印象に残っています。
民事事件でも、以前解決した事件の依頼人から紹介を受けることもあります。過去の依頼人が別の方を私に紹介してくれたということは自分の事件処理について満足していただけたからだと思いますので評価してもらえたことは嬉しく感じます。
依頼者の感謝の言葉は、仕事をするうえでの励みです。一生懸命取り組んでいい解決ができたとき、依頼者から「ありがとうございました」と言ってもらえると、非常にやりがいを感じます。
誰かに悩みを話すだけで視界が開ける
ーープライベートについても伺います。休日をどのように過ごしていますか。
最近は忙しくて土日のどちらかは仕事をすることが多いのですが、休めるときは家族と買い物に行ったり、子どもの世話をしたりしています。
弁護士会のサッカー部に所属していますが、今は子育てが忙しくてお休み中です。料理が好きで、平日の半分は私が子どもを保育所まで迎えに行き、そのまま家に帰って夕食を作ります。定番ですが、時間があるときは唐揚げなど子どもが好きなメニューをよく作っていますね。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
仙台では、任意後見や民事信託の利用が非常に低調だと感じています。ボリュームゾーンは多いはずなのに、なかなか利用が伸びません。
弁護士に手続きを依頼する場合は費用がかかるため、ある程度の資力が必要ですし、必ずしも全ての人が利用しなければならない制度ではないと思います。でも、「自分の老後の生活設計や自分が死んだら、財産はこういう形で承継させたい」など、財産の管理や活用方法に希望がある方に対しては、それを叶える1つの方法として、任意後見や民事信託という制度があることを提案していければと考えています。
財産管理についてお困りの高齢者の方や、高齢の家族をサポートする方法について知りたい方は、お気軽にご相談ください。「コストをかけてでも制度を利用するメリットがあるのか?」といった疑問もぜひお寄せいただければと思います。各制度の内容や、それぞれの方にあった活用方法についてご案内します。
ーー法律トラブルで悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
トラブルを法律で解決することだけではなく、悩んでいる方の精神的な負担を取り除くことも弁護士の仕事です。
「こんなことを弁護士に相談してもいいのだろうか」と考えて、相談をためらっている方もいるかもしれません。でも、悩みを抱えているなら、法律問題かどうかがわからなくても、まずは相談にいらしてください。
誰かに悩みを聞いてもらうだけで視界が開けていくこともあります。話すことで気持ちを落ち着かせていただき、そのうえで、悩みを解決するための方法を一緒に考えていきましょう。