依頼者の丁寧な聞き取りとレスポンスの速さで「三方よし」の解決を目指す
仕事のトラブルで目の当たりにした弁護士の仕事
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
大学に入るまでは、特に弁護士になることを志望していたわけではなく、親から資格を取って働くのも一つ、というアドバイスを受け、漠然と弁護士という仕事に憧れがありました。 大学生になって司法試験の勉強を始めましたが、当時は狭き門だったこともあり、なかなか合格できず、30歳の手前で一度就職を経験しました。
転機となったのは、33歳のころ、当時働いていた会社で法的なトラブルがあって、その対応に関わることになったことです。私が司法試験の勉強をしていたことを当時の社長さんも知っていたので、相手方の弁護士との打ち合わせに私も同席することになりました。そこで実際の弁護士の活動を目の当たりにして、すごいなと思ったんです。
トラブルについて法的に整理して、証拠をそろえ、依頼者の権利を実現し、最終的にはお互いに納得できる落とし所を考えて解決するーー。こういう仕事をしたかったんだと自分で改めて実感して、本気で弁護士を目指そうと思い、ロースクールに進学しました。
町の弁護士として一般民事に幅広く取り組みつつ、ライフワークとして成年後見問題にも注力
ーー注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
町の弁護士、いわゆる「町弁」として、離婚や相続、不動産、交通事故、刑事事件などの一般民事を、幅広く取り組んでいます。どんな内容でも、相談に来られたら一旦は話を全部聞いて、解決の筋道をお伝えしています。
基本的にはどの分野の相談にも対応していますが、ライフワークとして取り組みたいと思っているのは、成年後見に関する事件です。私がロースクールを卒業した後に事務員として働いていた岡山県の法律事務所では、成年後見の仕事に注力していたので、私も当時事務員として携わらせてもらいました。
例えば、家族や身寄りがない人が高齢になって困ったときに、周りの支援者や弁護士が成年後見人になることがあります。また、精神疾患を抱えているような人で、働けなくて、生活保護を受給しているけど自分で金銭管理ができない人には、保佐人や補助人がつきます。そういうケースでは、法律的なトラブルに巻き込まれやすかったり、借金が多く破産しなければならなかったりといった、法的支援のニーズがあるんです。
こういう成年後見の仕事は報酬になりにくい面もあるのですが、法律事務所の事務員時代にせっかく身につけた知識なので、活かしていけたらなと、弁護士になってからずっと思っています。そのために、京都弁護士会の高齢者・障害者の問題に取り組む委員会に所属しています。そこで経験豊富な他の弁護士の先生方にお話を伺いながら、今後も継続して関わっていけたらと考えています。
ーー仕事をするうえで心がけていることを教えてください。
解決のゴールを最初にできる限り考えることです。依頼者の利益のために動くのはもちろんですが、弁護士の使命は社会正義の実現でもあります。三方よしといいますか、相手方にも納得してもらえてお互いに妥当な解決だと思えるような着地点を考えることがもっとも重要だと思っています。
レスポンスの速さも、依頼者の信頼を得るためには大切だと思います。日々いろいろな案件を同時並行で進めているので、どうしても遅くなってしまうことはあるのですが、そういうときにも「今はこういう理由でこのようになっている」ときちんと伝える必要があると思っています。
正直なところ、何か特別な解決策を実現するような魔法のような強みはありません。ただ、まずは依頼者の話をよく聞いて、私も依頼者も納得した上で話を進めていくように注意しています。
理想の弁護士像は、対応が早く、解決までが早い弁護士です。
「こんなに早く解決できたんですね」と言われるように早く対応して早く解決に導けるのが理想です。もちろん、相手があることなので、なかなかスムーズにいかないこともありますが、そういった場合でも、依頼者との関係としてはレスポンス早く対応していければと思いますし、そういう弁護士になれたらいいなと常々思っています。
ーー弁護士としてどんなときにやりがいを感じますか。
事件を解決して、依頼者の方に「いろいろあったけど収まるとこ収まりました。ありがとうございました」と言っていただいたときは、やりがいを感じましたし、携わってよかったなと思います。やはり感謝の言葉が仕事のモチベーションになります。
解決の選択肢があるうちに、早く弁護士に相談してほしい
ーープライベートについても伺います。ご趣味は何でしょうか。
中学と高校の部活で硬式野球をやっていまして、今は京都弁護士会の野球部に所属しています。土曜日はだいたい野球の練習や試合をしています。
他県の弁護士会にも野球部があって、全国大会が年1回開催されています。私らも全国大会を目指していて、2018年には全国優勝しました。
新型コロナの影響で野球のグラウンドが使えなくなってからは、ゴルフもするようになりました。ゴルフ場は広くて密になりにくいので。月2回ぐらい誘われて行っています。
ーー今後の展望をお聞かせください。
引き続き、目の前の事件に誠実に対応していきたいです。事件が早く解決できるように、レスポンス早く、努力していきたいです。
町の弁護士として、相談に来ていただいたからには、分野を問わず、できる限り対応したいと考えています。そうして様々な分野に取り組むことが、私の弁護士としての実力に繋がると思っています。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
悩み事は、放っておくと後で大きくなります。「これおかしいな」「こんなの嫌だな」と思ったときに早い段階で相談に来ていただくのが1番です。
早い段階で相談していただければ、いろいろな方面に働きかけるなどして、柔軟に解決できる可能性があります。相談が遅くなると、選択肢は狭まってきますし、解決もなかなか難しかったり、諦めざるを得なかったりすることがあります。
弁護士に相談することをためらう方もいるかもしれません。ですが、後々、揉め事が大きくなったり、複雑になってしまうと、むしろ解決コストが高くなってしまいます。なので、悩まれたときや困ったときは、すぐに相談してほしいと思います。