素直な心が、人生を拓く
24年勤めた銀行を退職し法曹の世界に賭けてみようと司法試験に挑戦
私は大学を卒業後、大手金融機関である銀行に24年間勤務しました。 銀行では主に融資審査や経営システム企画、IT関連などを担当し、融資業務では1万社を超える会社を観てきました。その中で会社の財務諸表の分析や経営者とのやり取りも数多く経験しました。
しかし銀行での仕事はどちらかというとお客様の方を向いているのではなく銀行の内部を向いているという感じがぬぐえません。もっとお客様に向きあった仕事、そしてお客様やお客様の会社が発展することを通じて社会に貢献したい、そんな思いを感じていました。もやもやした不完全燃焼のような時期でした。そうこうしているうちに40歳も超え人生の方向転換をするのが難しい年代になってきました。別の道を選ぶことができる最後のタイミングです。その頃の銀行は再編の時代にあり私の勤める銀行も統合でかなりごたごたしていました。そのようなこともあり銀行とは別の社会貢献できる仕事に方向転換を決めた次第です。
そう決断した時、大学時代に法学部で学んでいたこともあり、一番イメージしやすかったのが弁護士です。
「この歳で司法試験に挑戦するというのは、あまりにも無謀なのではないか。合格しなければ家族を路頭に迷わせるのではないか。」と何度も何度も悩みました。家族も周りの人も大反対です。誰一人も賛成してくれません。 「でも、一度きりの人生。挑戦しなければ人生の最後に必ず後悔するだろう。社会にもしっかりと貢献したい。」迷いに迷いぬいて司法試験に挑戦する人生を選択することにしました。本当に悩み抜きました。
そして48歳の時に銀行を退職。法科大学院に進学。
「もう後戻りはできない。」そう思って、まさに365日お盆も正月もなくすべてのエネルギーを法律の勉強に費やしました。食事中も移動時間もすべて勉強尽くめでした。六法全書をテーブルの上に置き、条文を確認しながら食事をとる。条文をイメージしながら自転車で移動し、思い出せない条文があればその場で立ち止まって携帯用六法全書を確認する。法律問題で気になることが思い浮かべばその場でポストイットにメモして後で確認する。そのような感じです。 その結果、2009年9月、翌月には51歳にならんとするときに司法試験に晴れて合格。1年余りの司法修習を経て2011年、52歳の時に京都で弁護士登録をしました。銀行を退職してほぼ5年の歳月が過ぎていました。
弁護士の仕事は、「裁判に勝つこと」ではない、ご相談頂いた人や会社が成長発展することだと確信した
弁護士登録後、銀行時代の経験を活かし会社関連の仕事に熱心に取り組みました。 現在の仕事の半分近くは、会社関連のご相談です。
会社関連の仕事では、24年間の銀行経験が活きてきます。銀行で学んだ財務や税務の知識、事業計画を作成した経験やIT関連知識は深く会社を理解し、会社へ助言するうえで大変有益です。
仕事をするうえで、一番大事にしていることは、次のように考えています。 ご相談について単に争いごとや問題点に絞り込んだ法律問題にとどまらず、その会社の事業内容、経営者の考え方、製品のマーケット、会社組織、社員、企業文化、財務、事業計画など会社の全体をとらえることが重要。そしていかにその会社が成長発展できるのかという視点をもってご相談に乗り、助言させていただくということです。そしてそのことが、会社にとっても大変意味のあることだと確信しています。
以前、ある経営者の方に「裁判に勝ったけど満足できない」と言われたことがありました。裁判に勝った場合でも経営者としては必ずしも満足できるわけではない。なるほどと思わされました。会社経営をしていくうえで裁判に勝つことが会社の目的ではありません。会社を成長発展させ、お客様や社員を幸せすることが目的です。
弁護士になったばかりの頃は、依頼を受けた会社のトラブルや紛争を、法律知識を駆使してとにかく解決することがゴールだと思っていました。
でも、私の仕事は紛争を解決するだけでなく、その会社の成長発展にいかに貢献できるのか、弁護士としてどう支援できるかを考え、関わっていくことだと気がつきました。
私は、紛争に直接関係のある資料にだけ目を通すのではなく、決算書、会社の事業内容の資料、事業計画、製品商品の内容、マーケットなどにも関心を持ち資料に目を通し、社長や会社の幹部の人などに面談し、実際に商品を見て、会社の状況の理解をすることに努めました。
すると、それまで見えなかった会社の風景や、会社内での人間関係にも気づけるようになりました。そしてこの気づくことで、より踏み込んだ提案が可能になったのです。
これからもより多くの会社のお力になれるように、法律的な業務の枠内にとどまらず会社を観る目、経営哲学、問題解決力などさらに研鑽を重ねていきたいと考えています。

「説明する」のではなく、「おもいを受けとめる」
当事務所には、会社だけではなく個人からの離婚や家族問題、相続に関するご相談も多く寄せられます。
離婚や相続のトラブルは、家族や親戚間での争いのため、相談者の心労は相当なものになり心が疲弊しています。
疲弊し切った相談者に、いかに元気を取り戻してもらい笑顔になってもらえるのか。こういうところで弁護士としての本当の力量が試されます。
相談者の話は時に愚痴であったり、辛い心情の吐露であったり、法律的なこととはかけ離れたことに及ぶことも多いです。しかし相談者の発する言葉はとても大切だと思っています。それは相談者の心の底から発せられるものだからです。 「辛かった」「悲しかった」「憤りを感じた」というその感情は、しっかりと受けとめ感じ取りたいです。相談者の発する一つ一つの言葉を大切にし、そして傾聴することを心掛けています。
受けとめそして傾聴することで相談者の心が癒される、そのことも私の大事にしていることです。
私の法律相談は90分~120分ほどの時間をかけ、相談者の考え、おもいを深くお伺いします。法律的なことに絞り込んだ相談をする弁護士よりかなり長い時間かもしれません。法律論を一方的に説明するというより、相談者のおもいを一つ一つ受止めることを大事にしていきたいと思っています。
もっと弁護士が信頼される社会をつくりたい
私が最近思うことは、より信頼される弁護士が一人でも増えればよいなということです。そしてもっと弁護士が信頼される社会ができればと思っています。
私が50歳を過ぎて弁護士になってから実感していることですが、争いが発生した時に、弁護士は法的な助言にとどまっていて、その人を観ていないのではないかと感じることが多いです。 「病気を診るのではなく、病人を診よ」という言葉を聞いたことがあります。争いだけをみるのではなく、背景にある人、会社を観るようにできればと思います。 人、会社を観ることで弁護士に対する信頼が高まるのではないでしょうか。 そんな弁護士が一人でも増えることを願っています。
素直な心をもって自らを研鑽し、心を癒すリーガルサービスを
弁護士になって、私自身に起きた一番の変化は、人に幸せになってもらいたいという気持ちが強くなったことです。
それは人が心から喜び、安堵する瞬間に何度も立ち会った経験からだと思います。
人はトラブルの渦中にいると、どこかで焦りを感じ、卑屈になってしまうことがあります。あるいは、世間体が気になったり、自分とは違う価値観に押し潰されそうになったりすることもあるかと思います。
でもそんな時こそ、しっかりとお話を聞かせてください。話を聞いてもらうことで気づきが起こり、別の風景が見えるかもしれません。
そして、自分の心情をしっかりと受けとめてもらえることで、人は心からの癒しを感じます。
「この事務所に来たら、なんだか癒された」「気持ちが楽になった」
そう感じていただけるようなコミュニケーションをしたいと思います。 悩まれたときは、少し勇気を出して是非私の法律事務所にご相談にいらしてください。
当事務所は日本語と英語、両言語での対応が可能です。外国人のお友達やお知り合いが困っているときにも、安心してお問い合わせください。
