池田 良太 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
将来の仕事を考えたときに、漠然と「正義」という言葉が頭に浮かびました。そして、私の中では、「正義の担い手」=「法律家」というイメージがありましたので、司法試験を受けました。実はその当初は刑事事件に興味があったということもあり、検察官にも憧れていました。しかしながら、それでも弁護士を選んだのは、国家権力を行使して正義を実現する裁判官や検察官よりも、在野にあって正義の実現に貢献する方が自分の性にあっているからです。
今までの経験と現在の仕事内容
民事事件、家事事件、行政事件、刑事事件、少年事件など、何でも屋のようにやってきました。多くの先生が対応しきれないと判断し断るような面倒な事件でも、なるべく引き受けるようにしています。もっとも、無理な主張をする人や、無駄な裁判をしようとしている人に対しては、その旨をハッキリと伝えて理解していただくよう努力しています。
弁護士としての信条・ポリシー
依頼者のおかれている環境や立場を十分に理解するように努めています。理解するためにまずは相手のお話にきちんと耳を傾けるという姿勢を心がけています。それが、依頼者との信頼関係を構築することに繋がりますし、依頼者が真に求めている解決方法を見つけ出すことにも繋がると考えています。
関心のある分野
最近の刑事実務の変化に大きな関心を寄せています。特に裁判員裁判です。実は裁判員裁判の導入に伴って刑事事件全般における運用に大きな変化がありました。例えば証拠の扱い方などです。
刑事事件の場合、証拠はほぼすべて警察・検察が集めてきてそれに基づいて裁判が行われるわけですが、検察は当然、被告人を有罪にしたいわけですから、自分たちに有利な証拠しか出してこないのです。
だから隠されてしまう証拠もあるわけですが、裁判員裁判導入前までは、弁護側がその開示を求めることができなかったのです。それが導入に伴う法改正によって、証拠を見せてくれと請求することができるようになりました。今後もさらなる証拠の開示が求められると思います。
捜査段階、公判段階、そして再審段階についても、最近の刑事実務の変化を、適正な捜査や公正な裁判の実現、冤罪の防止・救済につなげていかなければならないと考えています。
昨今の検察の不祥事などを見ていても、そのためには法の整備と同時に法曹界の人間の高いモラルというものも求められていると思います。
裁判員裁判について
それまでは書面でのやり取りが多かったわけですが、裁判員裁判の導入に当たって、裁判員にもわかるように口頭での説明が必要になり、そういった意味では分かりやすい裁判が展開されるようになってきたかと思います。また先ほども申し上げたように裁判員裁判の導入をテコとして、証拠の扱いや公判前整理手続きといった、様々な改革が進みました。
ただ一方で裁判員の負担軽減のために、かなり審理が圧縮されてしまったと思います。確かに裁判員にご負担がかからないようにするのも大切なのですが、一方で裁判は被告人の人生を左右するものです。ですから必要な審理についてはもう少し十分な審理時間が求められると思います。その意味ではまだまだ理想的ではないと思います。