- 自己破産
法人破産:「手元資金がなくなる前」の戦略的撤退。売掛金の入金管理で、従業員給与と申立費用を確保し、混乱のない倒産へ
相談前の状況
<資金ショート寸前。費用捻出への不安>
経営者様からのご相談です。資金繰りが急速に悪化。事業継続が不可能な状態に陥っていました。
進める上での懸念は、
- 倒産手続きをするための費用(弁護士費用や裁判所への予納金)さえ残らないのではないか
- 今まで支えてくれた従業員に、最後の給与すら払えなくなるのではないか
という点でした。
実際に、借金の返済を優先しすぎて手元資金が枯渇し、正式な破産手続きすらとれずに放置(事実上の倒産)せざるを得なくなる企業は少なくありません。
解決への流れ
<入金スケジュールの「可視化」と優先順位の策定>
ご相談を受け、直ちに「事業停止日」に向けた資金計画を、策定しました。
まず、今後入金予定の「売掛金(未回収の代金)」のスケジュールをすべて洗い出し、可視化しました。
その上で、「どの支払いをストップし、どの支払いを実行するか」の優先順位を厳格に決定しました。とりわけ以下を優先度の高いものとして合意し、着実に進めました。
- 従業員への未払い給与の解消(労働債権の優先)
- 破産申し立てに必要な費用
- 管財人への予納金
結果として、従業員に給与未払いの迷惑をかけることなく、また、適正な法的手続きに則って会社をたたむことができました。
佐藤 和也 弁護士からのコメント
法人破産において最も重要なのは、「決断のタイミング」です。
多くの経営者様は、責任感からギリギリまで借金の返済を続けようとされます。しかし、手元資金が完全にゼロになってからでは、我々弁護士も動きようがありません。
破産手続きには、裁判所に納める予納金や弁護士費用など、一定の「現金」が必要です。 これを確保できなければ、従業員は給与をもらえず、債権者への説明も行われないまま、会社が放置されるという最も不幸な結末を迎えてしまいます。
本件のように、売掛金の入金予定がある段階でご相談いただければ、「給与の支払い」や「法的費用の確保」を最優先にした資金計画(出口戦略)を立てることができます。 会社をきれいにたたむことは、経営者様の再出発のためにも不可欠です。資金が底をつく前に、勇気を持ってご相談ください。
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