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明らかに後遺障害が認められるべき事案であるにもかかわらず医師が後遺障害を否定してきた事案で医師に手紙を書き後遺障害診断書に必要な事項を記載してもらい後遺障害認定を得ることができた事案
相談前の状況 本件の相談者は、自転車で交通事故被害を受けて、膝を骨折されてしまい手術を受けられた事案でした。手術で足に人工骨を入れ、明らかに痛みが残る状況であり、本人も痛みを訴えているにもかかわらず、6ヶ月の治療期間の後の症状固定時に、主治医は、本人の痛みの訴えを無視し、勝手に痛みは消失したなどとして、後遺障害診断書の本人の自覚症状欄には極めて不十分な記載しかしてくれませんでした。そして、その後遺障害診断書の記載により、後遺障害の認定は認められませんでした。
解決への流れ この相談者の方はすでに70代で、本件の怪我により、手術を受けて治療が終了しても、明らかに歩行に困難を来す状況になられていたことは明らかでした。にもかかわらず、このような患者の状況を無視医した後遺障害診断書を作成した医師は、手術をしてくれた主治医の医師でもあったわけですが、この医師のことをインターネットで調べたところ、“後遺障害を残さない手術”の話などをしていて、“自分の手術であれば、患者には痛みも後遺障害も残らないはずだ”などというとんでもない思い込みを持つタイプの医師であることがわかりました。こんな医師の思い込みにより、相談者の権利が大きく侵害される状況になっていることに驚愕しました。そこで、医師に、この間の経過と本人の言い分をしっかりと記載し、かつ、医師法により規定されている医師の診断書作成義務を踏まえた申し入れの手紙を作成して、病院に送付しました。すると、同医師は、最初の後遺障害診断書の記入内容に二重線を引いた形で、本人の本当の言い分を上書きした後遺障害診断書を送り返してきました。“いかにも不愉快”という感じのものでしたが、とにもかくにも必要事項が記入された後遺障害診断書になったので、これで、自賠責に対して最初の非該当の認定に対する異議申立を行ったところ、無事に後遺障害が認定され、相談者の方は、無事、後遺障害に対応する損害賠償金の支払も受けることができたのでした。
西村 紀子 弁護士からのコメント
本件はひどい骨折をした事案で、明らかに後遺傷害認定が得られるべき事案でした。にもかかわらず、本件のように、主治医の後遺障害診断書の記入内容が悪いために後遺障害の認定が得られない、という事案は多くあるようです。本件は特に、医師が極端な思い込みを持っているがために、相談者の権利が阻まれそうになった事案でしたが、医師に、自分の思い込みではなくて、本人の言い分をしっかりと踏まえて医師としての義務を果たすようにと、証拠に残るような形で文書で求めて、結果、医師から後遺障害診断書を書いてもらうことができました。高齢のご本人の権利を守ることができて良かったと心から安堵した事案でした。
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