医療問題の解決事例
  • 医療過誤

慢性のC型肝炎患者に対し、肝臓がんの検査が適切に実施されず、死亡に至った事件

60代 女性
この事例の依頼主 60代 女性

相談前の状況 慢性のC型肝炎患者である夫がずっと掛かっていた病院で、肝臓がんの検査が全然実施されず、気づいた時には手遅れの末期癌となっていて、死亡に至った事件で、相談時点ではまだご存命であった。家族のためにも克服したいとのことで、懸命に闘病を続けたが、延命的な治療法しか適応がなく、治療の甲斐なく、死亡に至った事件

解決への流れ 証拠保全を実施し、「肝臓癌の定期的な検査を実施すべき注意義務を怠り、癌の早期発見ができず、死亡に至らしめた」との心証を得て、交渉を経て、訴訟を提起した。訴訟では、注意義務の点よりも、死亡との因果関係が争点となり、裁判所における鑑定実施にまで至ったが、勝訴的和解により解決した。

折本 和司 弁護士 折本 和司 弁護士からのコメント 慢性肝炎、肝硬変の患者について、肝臓癌のスクリーニングのために定期的な検査を実施すべきことは、今や臨床医にとって基本的な義務といえますし、特に、C型肝炎ウイルスやB型肝炎ウイルスによる場合は、肝臓癌発症のリスクが高いとされているので、定期的検査は必須なのですが、そうした検査が実施されていない医療機関は少なからずあるようで、私にとっては、本件が初めてではありませんでした。本件で最も重要な争点となったのは、死亡との因果関係でした。肝臓癌の場合も、ラジオ波治療など、根治的な治療法の選択肢が増えてきており、救命率、延命率も大きく変わっています。とりわけ、ラジオ波治療は、癌の大きさによって適応の有無が異なるとされているため、癌が早期発見できていれば、救命できていた可能性が高いということを主張、立証し、勝訴的な和解に至ったというものです。

折本 和司 弁護士
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