古殿 宣敬 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
高校生のとき、四大公害病訴訟があり、公害訴訟などに興味がありました。私は元々鹿児島出身ですが、小学生の頃は父の仕事の関係で、熊本市に住んでいました。この頃にちょうど水俣病が発生し、自分の住んでいた地域でもニュースとして大きく取り上げられ、深刻な問題となっていました。社会が騒然としていたことが、今でも記憶に残っています。
そのような経緯もあり、高校生となった頃に目にした四大公害病訴訟の報道は、自分にとって他人事には感じられず、強い興味を持ち、弁護士を志すことになりました。
今までの経験と現在の仕事内容
最初の事務所が労働事件をやる事務所でしたので、10年間は労働事件が多かったです。サラ金事件も多く手掛けました。尼崎の公害訴訟も担当しました。阪神淡路大震災後は、震災復興事件をやりました。
震災後は、土地や建物の権利関係といった法律が関わってくる問題も多く、家やビルを立て直すにも一筋縄には行かない場合もあり、法律に通じている弁護士の関与が必要でした。震災後のこのような活動は、決して楽な仕事ではありませんでしたが、震災復興へ貢献することができました。
また、この兵庫県の弁護士会の経験は、先に起きた東日本大震災で教訓として生きたと感じています。今回の震災後、兵庫県弁護士会は、東北地方へ、弁護士を派遣する活動を行ったり、兵庫へ避難してこられた被災者の法的問題の解決のための活動を行っています。
弁護士としての信条・ポリシー
個別事件だけではなく、弁護士会が行う人権救済活動などには積極的に参加しています。私が弁護士になったころの人権救済活動としては、消費者金融からの不当な請求で困っている依頼者を救済することがありました。その後も、ダム建設や火力発電所建設に関する意見書の作成など、公害環境委員会の活動に取り組んできました。これらは、公害や環境問題に関係して、被害を受けてしまう人々の権利を守っていく重要な活動です。
関心のある分野
今は、裁判員裁判と原発ADR申立事件など新しい分野の課題に取り組んでいます。前の部分でも触れましたが、東日本大震災に伴う福島第一原発の事故により、避難を余儀なくされた方は決して少なくありません。そういった方が、東電への損害賠償を求めてADRへの申立をしています。兵庫へと避難され被害の申立をすることになります。その法的手続きや裁判といった面で、兵庫県弁護士会は積極的な協力体制を整えて取り組んでいます。
津波と原発の被害は異なる部分もあますが、阪神淡路大震災を経験した兵庫県の弁護士だからこそ、気付ける部分や被災者の方の気持ちを汲み取ることができます。これからも、東北のまちづくりと原発避難者の支援を行っていきます。