相続事件や障害者・高齢者のサポートに力を注ぐ〜粘り強く地道に取り組み、心から納得できる解決へ
大学卒業後に弁護士を志す
ーー弁護士を目指したきっかけを教えてください。
弁護士になろうと決意したのは、22歳、大学を卒業する頃でした。
それまでは起業することを目標に経営の勉強をしていましたが、勉強するなかで「自分は経営者には向かないかもしれない」と気づいたんです。方向転換を考えたときに、「何か資格を取りたい」と思い、資格職のなかでも興味を持ったのが弁護士でした。
弁護士に惹かれた理由の1つは、法律を使って、社会的に弱い立場の人の権利を守れると考えたからです。
私には知的障害を持つ弟がおり、子どもの頃から、弟のように社会的に弱い立場に置かれている人を守る方法をずっと考えてきました。弁護士になれば、法律によって、障害を持つ人の権利を守り、助けることができる。その思いも弁護士を志す後押しになりました。
ーー大学を卒業してからの司法試験の勉強。やはり大変でしたか?
法律知識がゼロのところから勉強を始めたので、とても苦しかったです。ただ、あきらめる理由がなく、本当にがむしゃらでした。弁護士になってから「あきらめが悪い」とよく言わるのですが、このときの経験が影響しているのかもしれませんね。
相続事件は「依頼者の心の整理」
ーー注力分野を教えてください。
分野を問わず、いただいた依頼に対応していますが、一番多いのは相続です。所属している事務所が相続に力を入れていることもあり、これまで多くの事案を手がけてきました。
相続と一口に言っても依頼内容は幅広いので、日々情報収集に努め、知識やスキルをブラッシュアップしながら、それぞれの事案に最適な解決を目指して取り組んでいます。
ーー相続事件を手がけるうえで心がけていることはありますか。
相続トラブルは、親族間の争いであり、当事者間の長年のわだかまりが噴出して感情的に大きくもつれてしまう、という特徴があります。
相場から見てしっかり金額を取れたとしても、依頼者に感情的な不満が残ってしまっては、いい解決ができたとはいえません。金銭的な解決がすべてではなく、感情面での折り合いもつけられる解決を目指しています。
いい解決を目指すために心がけているのは、依頼者の話をじっくり聞くことです。
依頼者自身が「自分が本当に望んでいることは何か」に気づいていないケースは、少なくありません。
最初に面談をしたときは、「相手から金額を取れるだけ取ってくれれば、それでいいです」と言っていても、話をするなかで、「実はお金ではない部分に不満を感じていた」とわかることもあります。このような場合、お金を受け取るだけでは、依頼者が納得できる解決にはつながりません。
大切なのは、依頼者の話を聞きながら、感情のもつれを少しずつほぐしていくこと。そうするなかで見つけた感情的な引っかかりこそが、トラブルの大元であることも多いです。
ーーその大元を踏まえて解決策を考えることで、金銭的にも感情的にも納得できる解決が目指せるのですね。
そうですね。解決策を提案するときは、「こうしなさい」と私の意見を押し付けるのではなく、依頼者の希望を聞きながら一緒に検討することも大切にしています。
こうして考えると、弁護士には、法律を使って問題解決をする役割以外に、「依頼者の心の整理」のお手伝いをする役割もあると思います。特に相続はその側面が大きく、やりがいのある仕事だと感じます。
ーー先生の強みや特色はどんな部分だと考えていますか。
どんな依頼にも、執念を燃やして打ち込むところでしょうか。
以前、相続の依頼で、20年分の通帳を見ながら財産調査をしたことがありました。時間はかかりましたが、「1円足りとも見逃さないぞ」と蛇のような執念で精査しました。
地道に取り組んだことでいい解決ができ、依頼者に満足してもらえたときは本当に嬉しいですね。
「任せたい」と思ってもらえるよう、経験とスキルを高めていく
ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は、一緒に暮らしている93才の祖父の介護をしています。コロナの影響もあり、外出はできるだけ避けて家で過ごしているため、今やすっかり料理が趣味になりました。
息抜きとして、筋トレやストレッチ、マッサージをすることもあります。読書も好きで、電子書籍を山ほど買って介護の合間に読んでいます。
ーー岡本先生の今後の展望を教えてください。
相続に限らず、いただいた依頼全てに精一杯取り組み、依頼者のために最適な解決策を考えていきたいと思います。
力を入れている相続や障害者の事案は、依頼者に「この弁護士に任せれば安心だ」と思ってもらえるように、今後さらに経験を積んでスキルを上げていきたいです。
また、現在私は、弁護士会の「高齢者・障害者委員会」で副委員長を務めています。この委員会では知的障害者や高齢者の法的なトラブルの対応や支援をおこなっていて、これまでもさまざまな相談に対応してきました。
特に知的障害者は、会話が難しい場合があり、弁護士に依頼をしても断られるケースが多いのが現実です。そのような方々にも法的な支援を届けられるよう、委員会の活動を通じて、トラブル解決のお手伝いをしています。
弁護士になる前から、この委員会の存在は知っていました。「弁護士になったら入ろう」と心に決め、現在は希望が叶って活動に携わっています。今後もいろいろな形で、社会的に弱い立場にある方の支援をしていきたいと思います。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
弁護士に相談をすることについて、「敷居が高い」「勇気がいる」と感じるかもしれません。ですが、悩みを打ち明けることで、不安な気持ちは少し楽になります。どんな悩みでもかまいません。まずは一度、話をしにいらしてください。
依頼者のなかには、「これは言いにくいから黙っておこう」と隠しごとをされる方もいらっしゃいますが、私は何を聞いても怒りません。隠さずにありのまま話をしていただき、そのうえで解決方法を探すことが、いい結果につながるポイントだと考えてます。
依頼者に「この解決方法を選んでよかった」「いい解決ができた」と満足してもらえるよう、今後も努力を重ねていきたいと思います。