葉山 裕士 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
人の役に立つことがしたいという思いは昔から抱いていました。加えて、昔から人の話を聞いたり、相談を受けることが好きでしたので、悩み相談ではなく、職業として自分が人の役に立てることは何かと考えたとき、ちょうど法学部に在籍していたことなどもあり、弁護士を目指そうと考えました。
法律家として働くようになった現在も、やはり法律相談にはある意味カウンセリング的な側面もありますので、そういった初心が活きていると感じます。
今までの経験と現在の仕事内容
離婚、相続などの家事事件、交通事故、債務整理、刑事事件などを扱うことが多いです。家庭内のトラブルや借金問題などは人が生活する中で少なからず直面することのある問題ですので、依頼件数も多くなる傾向にあります。
もっとも、町内には弁護士は自分一人であり、多様な相談が寄せられています。最近では、土地柄馬に関するトラブルを扱う機会も増えてきています。
関心のある分野
前述したように、地域的に競走馬の生産が多く行われています。その中で、馬の売買に関するトラブルなどが生じます。こうした問題の特徴としては、当事者間に明らかな力関係があるということが挙げられます。牧場主さんは馬主さんに対してどうしても、強く主張できない場面などもありますので、そうした際は弁護士が適切な手助けをすることがとても重要になってきます。
相談、受任となった事案はまだそれほど多くありませんが、この地域ならではの紛争であり、少しでも地域の方々の力になれるよう、競走馬に関する分野については力を入れていきたいと考えています。
北海道・浦河町の事務所を選んだ理由
もともと出身は東京でしたが、司法試験合格当初より弁護士過疎地での業務を考えていました。その中でも、北海道の自然やのんびりとした雰囲気に憧れを覚え、特に馬が好きであったことから、この地域で弁護士業をしてみたいと希望していました。
実際、暮らしてみると、自然豊かで食べ物もおいしく、また冬も北海道の中では比較的温暖で過ごしやすい場所なので、とてもイイ所です。
弁護士過疎地帯にある事務所ならではの取り組み
近隣の街から当事務所までは20キロから40キロもありますが、各町に弁護士はいません。 そこで月に1回、各町役場で法律相談を行っています。
しかし地方ではまだ弁護士に対する抵抗も強く、「弁護士に相談するなんて大ごとだ」と考える人もいて、また地域のつながりも強いので、他の人に知られたくないという思いから、事務所・役場にまで来たくない相談者の方もいらっしゃいます。
そこでできる限り相談しやすい環境を提供するとともに、地域の方との関係を築くことによって口コミで弁護士に対する住民の方の意識が変わっていけばいいなと考えています。
弁護士としての信条・ポリシー
今まで弁護士が全くいなかった地域ですので、依頼者の方も、何が「法的な問題」で弁護士の所に聞きに行ってもよいことなのかを分かっていないこともあります。しかし、依頼者の方々は、法的には意味のある事実か否かに関わりなく、トラブルについて語りたい事実や伝えたい事実を多く抱えておられるのです。
ですから時間の許す限り、相談者の方が語りたいことに耳を傾け、法的解決であるか否かに関わりなく、相談者の方に一番適した方法を提案できるよう心がけています。そのあたりは、話を聞くことが好きという性分が奏功しているのかもしれません。
また、弁護士に対する敷居が下がればいいなと思っています。そのために講演会のほか、地域のイベントなどに顔を出すなどして、みなさんに顔を覚えてもらい、地域の方々との信頼関係を築いていきたいと思います。