倉本 和宜 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
高校卒業後は無為徒食の日々を4年間送りましたが、22歳のときに反省し、中央大学法学部の通信教育課程に入学して法律の勉強を始めました。
小学生のころに、ある労災事件で活躍されていた友人の父親を見て、弁護士になりたいという夢を持っていたことを思い出してのことでしたが、通信教育というある意味、孤独な環境の中では苦労することも多く、大学卒業に8年を要しました。
何とか勉強を継続することができたのは、弁護士という仕事が「人のため」に働く仕事だという漠然としたイメージと、「人のため」に何かに全力で取り組むことが、最終的には「自分のため」になるという気持ちがあったからだと思います。
今までの経験と現在の仕事内容
地方都市の弁護士の多くに共通していえることだと思いますが、倒産処理、労働事件、交通事故、不動産トラブル、離婚事件、相続事件、刑事事件等々、本当に多くの種類の事件に関わります。多様な事件との関わりが、色々な人たちとの出会いを生み、人との出会いが更に多くの事件に結びついていくという繋がりを感じます。
弁護士としての信条・ポリシー
紛争の背景にある細かな事情、依頼者ならではの事情を見落とすことなく、常に目の前の依頼者にとって一番良い形の解決策を探し、それに向けて力を尽くしたいと考えています。
例えば、弁護士としてある紛争を前にすると、どうしてもその紛争ばかりに意識が集中しがちになってしまいます。しかし依頼者にとってその紛争は、あくまで「過去」のことです。「過去」の紛争をどのように解決することが、「将来」にとってもっとも良いのかは、まさにケースバイケースで、それぞれの依頼者によって進め方も変わってくると感じています。
相互に詳細なコミュニケーションを取りながら、依頼者と価値観を共有できるような関係を築くことで、依頼者ならではの事情をくみ取り、自然に解決の形が見えてくるというのが理想の形だと思います。
関心のある分野
あえてひとつを選ぶというのは難しいところですが、労働事件は、それぞれの事件の背景が多様で、難しさと面白さを併せ持っていると感じさせることが多く、生涯継続して関わっていきたいと思っています。
労働事件について
労働事件は難しさと面白さを併せ持っているといいましたが、難しさを感じるのは、「弁護士としての信条・ポリシー」でも言ったような、事例に応じた解決策を探ることです。労働者は紛争中も生活をやりくりしていかなければならないですし、起きてしまった紛争解決にかける負担と将来に向けたエネルギーの使い方との兼ね合いが難しく、方針を選択する際には、慎重さが求められることが多いと感じます。
他方で、多くの労働判例から、目の前の紛争を法的にどのように分析するのかというのを一から考える作業には、面白さを感じます。労働事件は事件の背景が多種多様なため、裁判例と完全に一致するようなことはほとんどありませんが、苦労をして考えた主張が認められたときなどは、一生懸命やってよかったという充実感があります。