「誠実なコミュニケーション」と「依頼者との信頼関係」を何よりも大切に
「自分にできないはずはない」
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
何か特別な理由があったわけではありません。大学に進んでからも、当初は普通に就職しようと考えていて、実際に内定ももらっていました。
しかし、卒業が近づくにつれ、「組織で働くことが自分の性格に合っていない」「自分の力がどこまで通用するのか試してみたい」という思いが湧いてきて、最難関とされる司法試験にチャレンジしようと考えたんです。
大学卒業後はアルバイトを並行して、司法試験の勉強をしばらく続けていましたが、今考えると非効率なやり方をしていたところもあったと思います。「やはり司法試験の合格は難しいのではないか」と諦めかけたこともありました。
そんなときに、司法試験への挑戦を共に始めた友人が司法試験に合格したんです。「彼にできて自分にできないはずはない」。そう奮起して、真剣に合格を目指そうと考えてロースクールに進むことを決意しました。
一般民事を中心に幅広い分野に対応
ーー注力分野を教えてください。
一般民事の分野を幅広く扱っていますが、最近は企業の労務問題や、事業承継、それに付随する相続問題の相談が増えてきました。
高齢化が進む現代では、中小企業の事業承継の問題は特に増えている印象です。「相続人がいないので会社を畳まざるを得ない。どうにかできないか」といった相談があります。経営が安定している場合は、企業を買収してもらえる相手を探すこともあります。
ーー仕事をする上で心がけていることは何でしょうか。
当然のことですが、誠実にコミュニケーションを取ることです。レスポンスを迅速にすることはもちろん、依頼者が不安にならないように定期的に進捗報告しています。これといった進捗がない場合でも、依頼者に連絡を取って現状を伝えることが安心につながると思っています。
ーー弁護士として活動をされてきた中で、印象に残っているエピソードを教えてください。
ある離婚案件で、裁判まで進み、トータルで4年近くかかってようやく離婚が認められたケースが印象に残っています。
依頼者が離婚を望んだ理由は夫の浪費でした。営業職の夫は、会社で経費として認められる以上のお金を接待などのつきあいに使ってしまい、家計を圧迫しているのに、依頼者がいくら頼んでもやめてくれませんでした。
しかし、「浪費」という理由だけでは婚姻関係が破綻しているとまではいえず、裁判で離婚が認められるかは厳しい状況でした。そうしてなんとか材料を見つけようと奮闘する中で、裁判の証人尋問で夫から、婚姻関係の破綻を推測できる発言を引き出すことに成功したんです(個別の裁判なので詳細は伏せます)。
この相手方の証言は、「婚姻関係が破綻している」というこちらの主張を強く裏付けるものでした。この証人尋問が決め手となり、離婚を認める判決を勝ち取ることができました。証人尋問をするまでは負ける可能性もそれなりにあると思っていましたが、実際にやってみないとわからないこともある。証人尋問の大切さを改めて実感しました。
長い年月をかけた結果、離婚が認められて、依頼者にも喜ばれましたし、私も苦労した結果が実って嬉しかったので印象に残っています。
勇気を出して一歩踏み出してほしい
ーープライベートについても伺います。休日はどのようにお過ごしですか。
マラソンが趣味で、よく走っています。フルマラソンにも出場しています。弁護士になりたての頃に青年会議所に入り、そこのマラソン同好会の会長に指名されたことがきっかけではじめました。仕事でストレスがたまると眠れなくなることも昔はあったのですが、マラソンを始めたことで睡眠の質が上がりました。よいストレス解消になっていると思います。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
事業承継や相続に関するセミナーなどを通じて、中小企業のトラブルを予防するための知識を普及させていきたいです。
事前の知識が少しでもあって、弁護士に馴染みがあれば、より早い段階から弁護士に相談できるようになると思いますし、よりよい解決に繋がる可能性があります。弁護士へ相談はしていないけれど実際に困っているという企業はまだまだあるので、そういった企業の窓口になりたいです。
ーートラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
弁護士の無料相談はたくさんあるので、まずは一歩踏み出してみてほしいです。相談することで視野が広がることがあると思います。
もし法律では解決できないことがわかったとしても、その部分については別の方法で解決しようと考えることもできますし、法律で解決できるとわかれば法律による解決の道へ進めるわけです。まずは一歩踏み出してみるのがよいのではないかと思います。