コミュニケーションを重ねて、依頼者が満足できる結果に早く着地させる
教官のアドバイスで、弁護士の適性に気づく
ーー弁護士になるまでの経緯を教えてください。
法律家になりたいと考え始めたのは、中学3年生か高校1年生の頃だったと思います。ぼんやりとですが、世の中のルールである法律に関わる仕事はやりがいがあるだろうと思ったんです。
大学進学後、2年生まではイベントやテニスサークルに入ったりして大学生らしい生活を送り、3年生から司法試験の勉強を始め、それまでと打って変わって勉強漬けの日々を過ごしました。
合格後の進路は、弁護士になるか検察官になるかで迷っていました。最終的に弁護士を選んだのは、司法修習のときです。
司法修習が始まった当時は、どちらかというと検察官を志望する気持ちが強かったのですが、教官のアドバイスをきっかけに弁護士に切り替えました。検察官と弁護士は必要なスキルやマインドが異なります。実際に仕事を始めて、やはり自分には弁護士が合っていると感じるので、修習中に自分の適性に気づかせてくれた教官には感謝しています。
早期解決のポイントは「変換」にあり
ーー注力分野を教えてください。
私が所属している法律事務所は、損害保険会社と顧問契約をしているため、交通事故や保険が関係する事件・事故の依頼が多いです。
私も交通事故案件は比較的多く担当していて、事務所での業務とは別に、個人としては刑事事件や倒産事件、労働事件など様々な分野の依頼を受けています。
刑事事件は、検察官を志望していたときから犯罪心理や更生支援等の刑事政策について関心があり、情熱をかけられる分野だと感じているため、積極的に手がけています。労働事件は、使用者側・労働者側のどちらからの相談も受け付けています。
ーー仕事をするうえで心がけていることを教えてください。
1つは、依頼を受けたらすぐに、依頼者に対して事件の見通しを正確に伝えることです。
もう1つは、事件の早期解決のために、依頼者との間で、「受け入れてもいいと思えるのはどこまでか」という線引きを明確にすることも常に心がけています。このとき、解決のための選択肢とともに、それぞれの選択肢のメリット・デメリットも丁寧に説明します。
私は2021年の9月まで4年間、民事調停官として、裁判官と同じ権限を持って調停をおこなってきました。裁判官の立場で事件を見て実感したのは、弁護士が、調停や裁判で通る見込みの低い主張を前面に押し出し続けることは、依頼者にとってデメリットしかないということです。
無理な主張を続けても、いたずらに事件を長引かせるだけです。早期解決のためには、「依頼者の希望」を、「裁判官の共感を得やすく、受け入れてもらえる可能性が高い主張」に変換することが必要です。その際、依頼者が解決策として受け入れられる範囲を踏まえて変換することで、依頼者が納得する形でスピーディーに問題を解決できる可能性が高まります。
ーー印象に残っている事件やエピソードを教えてください。
父親の代理人として子どもの親権を得た事件です。監護者指定の仮処分や審判の申し立て、面会交流の調停など様々な手続きを経て、最終的には離婚裁判を経て、こちらの希望通りに親権を取ることができました。
この案件は、家庭裁判所の運用や過去の統計から考えると、依頼者の希望が通る可能性が低い事件でした。でも、何とかお力添えをしたいと思って尽力し、最終的には依頼者の希望どおりの結果を出せました。私の力だけではなく、依頼者の熱意があってこそ実を結んだ事件で、本当に嬉しかったですね。
オンとオフを切り替え、仕事への集中力を上げていく
ーー趣味を教えてください。
スキューバダイビングです。海に潜っている間は無心になれます。最近はサップやウインドサーフィンなども楽しんでいます。
映画鑑賞と海外旅行も好きで、1980年以前の古いイタリア映画やアメリカ映画を観て、その時代の空気感を味わっています。海外旅行の前には、旅先の国の映画を観たり、訪れる前にその国の方々とコミュニケーションができるよう、現地の言葉をできるだけ学ぶようにしたりして、文化や言語に対するイメージを膨らませています。
ーー休日はどんなふうに過ごしていますか?
ジムでのトレーニングや格闘技、マリンスポーツなど、週に1日は必ず体を動かす時間を作っています。格闘技は15年ほど続けていて、アマチュア選手としてですが、試合に出していただくこともあります。
弁護士業は、オンとオフの切り替えが難しい仕事です。私も、休日に事務所に行くとずっと仕事をしてしまうため、できるだけ仕事から離れてゆっくり過ごしたり、スポーツをしたりしています。メリハリをつけることで、仕事での粘りや集中力にもいい影響があります。仕事で成果を出すためにも、休日の過ごし方は大切ですね。
特に、格闘技の試合は最高のリフレッシュになっています。試合中は目の前のことに必死で、他のことを考える余裕がありません。終わった後は、体はあちこち痛いのですが、毒が抜けるのか、心も身体も元気になるんです。
ーー今後の展望を教えてください。
今後も、できる仕事の範囲を広げて事務所と依頼者のために貢献していきたいと思っています。
ここ数年で社会全体のニーズは大きく変わり、トラブルの様相も変化しています。新しい分野や問題に臨機応変に対応できるよう、弁護士としてアップデートし続けたいです。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
トラブルをひとりで抱え込まないでください。
問題には必ず解決の糸口があります。ひとりで考えて思いつかなくても、弁護士に相談してもらうことで、その糸口に気付けるかもしれません。弁護士が対応できない問題であれば、他の窓口や機関をご紹介することもできます。
解決の糸口を一緒に探していきましょう。 まずは、お気軽にご相談ください。