「人を騙すような連中はけしからん」消費者被害・詐欺被害に尽力〜1人でも多くの被害者に手を差し伸べる
社会問題解決に奔走する弁護士に憧れて
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
弁護士になりたいと思ったのは大学生のときです。当時は2000年代初頭で、多重債務が深刻な社会問題となっていた頃。もともと政治や社会問題について関心があり、世の中で起きていることについて情報を集めるなかで、弁護士が債務者への支援などに取り組んでいることを知りました。その活躍を見聞きするうちに、「自分も弁護士になって、社会問題の解決に携わりたい」と思うようになりました。
ちょうど在学中にロースクール制度ができたことにも背中を押されて、本格的に弁護士を目指そうと決心しました。
ーー現在の注力分野を教えてください。
消費者被害や詐欺被害の事件に力を入れています。
理由としては、ひとえに「人を騙すような業者や連中はけしからん」という思いからです。もぐらたたきのように、叩いても叩いてもどんどん出てくるのですが、とにかくやらなければいけない、と思って取り組んでいます。
消費者被害や詐欺被害は、被害額があまり大きくない事件が多いことと、手口が複雑化していて対応が難しい・手間がかかるという特徴があり、受任する弁護士があまり多くありません。他の弁護士に断られてしまったような案件を引き受けて、被害者を救済できればと考えています。
消費者被害の他には、離婚や債務整理の案件も手がけています。
ーー消費者被害や詐欺被害について、最近増えている相談はありますか?
最近は、いわゆるレスキュー商法の相談が多いです。
典型的なのは水まわりのトラブルです。たとえばトイレが詰まったり水漏れしたりした場合に、インターネットで検索すると、いくつも業者が出てきます。サイトでは「数千円から」「出張費無料」などと謳っているので、その情報を信じて依頼したら、詰まりをとるだけで30万円とか50万円とか法外な料金をふっかけられた、というケースです。水まわり以外では、鍵の業者も同じような手口を使うことが多いですね。
「トイレが詰まって使えない」「鍵が壊れて家に入れない」といった、今すぐに解決できないと困る状況につけ込んで、法外な料金を請求する詐欺が増えています。
ーー仕事をする上で心掛けていることを教えてください。
月並みな言い方ではありますが、どんな事件を手がけるときでも、まずは依頼者の気持ちに寄り添うことを心がけています。一方で、離婚事件などでは、依頼者の気持ちは尊重しつつ、相手方を含めた全体にとって適切な解決をはかることを意識しています。
また、被害額が少ない事件や経済的に苦しい方からの依頼も、なるべく引き受けるようにしています。事件としてきちんと取り上げる価値があるなら、弁護士が介入して、困っている方を救済するべきだと考えているからです。
ーー弁護士として活動してきた中で、印象に残っているエピソードはありますか。
司法修習中に指導していただいた弁護士の先生の話が記憶に残っています。「金を追うな、仕事を追え。仕事を追えば金は後からついてくる」という主旨の話をされていて、とても印象深く、今も心がけています。
あとはやはり、事件が終わってから「先生に頼んでよかったです」と言われることがすごく嬉しいです。依頼者から感謝の言葉をかけてもらえると、この事件に携わってよかったなと思います。
「少しでもおかしいと思ったら早めに相談を」
ーー趣味や、休日の過ごし方を教えてください。
野球が趣味で、休日はもっぱら地元の草野球チームでの練習や試合で汗を流しています。
最近はなかなかできていないのですが、サイクリングも好きです。印旛沼のあたりにサイクリングロードがあり、以前はよくロードバイクで走っていました。
ーー今後の展望について教えてください。
とにかく地道に目の前の仕事と向き合い、依頼者の信頼を得ることを積み重ねたいです。その積み重ねが、次の仕事につながっていけばいいなと考えています。
また、弁護士会で社会福祉の委員会に入っているので、今後は福祉関係の仕事を増やしていきたいです。生活が困窮している方や障害を持っている方など、福祉的なサポートが必要な方に対して、福祉の専門家と連携して支援できればと思っています。
ーー法律トラブルを抱えている方へのメッセージをお願いします。
弁護士に対して、「怖い」「近寄りがたい」といったイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうではないですよとお伝えしたいです。
「こんなこと弁護士に相談していいのだろうか」と迷うこともあると思いますが、心配せず、気軽に話をしにきてください。もし弁護士が解決できる問題ではなかったとしても、弁護士以外で解決のために力になれる機関や専門家を紹介できることもあります。とにかく、1人で問題を抱え込まないでほしいです。
問題を早く解決するには、早めに相談してもらうことが肝心です。
ただ、消費者被害や詐欺被害に遭っている方は、自分が騙されていることに気づけない方がほとんどです。家族など身近な方に指摘されて初めて自覚する方が多く、家族に連れられて私のところに相談に来る方もいます。
特に投資詐欺のようなケースでは、業者に「今やめると損しますよ」「続ければお金が増えますよ」などと煽られて、どんどんお金をつぎ込んでしまう方が少なくありません。一文無しになってからようやく「詐欺だった…」と気づくケースもあります。
早く相談してもらえるほど、被害が抑えられ、解決できる可能性も高くなります。少しでも「何かおかしい」と思ったら、1日も早く弁護士に相談してもらえればと思います。