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ワンナイト「同窓会不倫」の代償は? 慰謝料200万円請求された男性「借金を抱えて支払えません」
画像はイメージです(Ushico / PIXTA)

ワンナイト「同窓会不倫」の代償は? 慰謝料200万円請求された男性「借金を抱えて支払えません」

同窓会で再会した女性と一晩限りの肉体関係を持ってしまったが、相手の夫に慰謝料を支払わないといけないのでしょうか——。そんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者は約15年ぶりに同窓会で再会した女性と盛り上がり、一晩だけ肉体関係を持ってしまったそうです。その後、関係は進展していませんが、半年して一通の手紙が届いたといいます。そこに書かれていたのは「相手の夫から慰謝料200万円を請求するというものでした」。

相談者は現在、借金を抱えた状態で、200万円の慰謝料を支払う余裕はありません。たった一度の不倫関係でも慰謝料を支払う義務はあるのでしょうか。山口政貴弁護士に聞きました。

●ワンナイトでも不貞は不貞、慰謝料の支払い理由に

——今回の事例で当事者たちが離婚するかどうかは不明ですが、一晩の関係であっても慰謝料は請求される可能性はあるのでしょうか?

一晩の関係であっても不倫であることには間違いありませんから、相談者は慰謝料を支払う義務は免れません。もっとも、慰謝料の額については200万円というのは高額すぎるでしょう。

不倫の慰謝料額については、不倫期間の長さや回数、どちら側が積極的に誘ったか、不倫によって離婚したか否か、などの要素から判断されます。

今回のケースでは肉体関係は一晩限りで、その後女性とは全く何もないという状況からすると、慰謝料は低額になる可能性が高いでしょう。女性の夫が女性と離婚しなければ50~100万円程度、離婚した場合は100~150万円程度の慰謝料になると思われます。

●「一括払いが原則」ではあるが協議は可能

——借金を抱え、200万円を支払う余裕はないそうです。この場合、慰謝料はどのように支払うことになるのでしょうか?

借金を抱えている、経済的に困窮しているなどといった事情は慰謝料の額には影響しません。減額ということにはなりませんし、判決が出れば支払えるかどうかに関わりなく一括払いが原則です。

とはいうものの、現実の裁判では、不倫した側の慰謝料の支払い義務は認めた上で、支払について分割にするという協議が行われることはしばしばあります。

プロフィール

山口 政貴
山口 政貴(やまぐち のりたか)弁護士 神楽坂中央法律事務所
サラリーマンを経た後、2003年司法試験合格。都内事務所の勤務弁護士を経験し、2013年に神楽坂中央法律事務所を設立。離婚、婚約破棄等を専門に扱っており、男女トラブルのスペシャリストとしても知られる。

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