お見合いパーティで出会った彼氏が既婚者だった——。信じていた相手に裏切られたショックは大きいですが、妻から見れば、不倫相手として慰謝料請求の対象でもあります。
これから紹介するのは、2011年4月26日に東京地裁で判決が言い渡された、実際の慰謝料請求に関する裁判例です。
不倫が原因で離婚に至ったとして、妻・智子さんから慰謝料500万円を求める裁判を起こされてしまった恵美さん。しかし、恵美さんは「結婚していることを巧妙に隠され、私は騙され続けていた。私に過失はない」と反論したのです。
裁判所は双方の言い分をどのように判断したのでしょうか。判決文をもとに、漫画で解説します。(登場人物は全て仮名)。
6年間交際を続け、ついに妊娠した恵美さんでしたが、出産後も大輔さんから連絡がありません。恵美さんはついに子どもを連れて、父と一緒に大輔さんのお母さんの元を訪ねました。
●不倫相手・恵美の主張
一方、妻・智子さんの主張は真っ向から食い違っていました。
●妻・智子の主張
恵美さんは和彦さんが既婚者と知りながら交際していたのか。それとも本当に既婚者だと気づかなかったのか。裁判所は、一体どのように判断したのでしょうか。