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2020年10月06日 09時46分

危篤の夫に「隠し子」発覚、裏切りの30年間に妻は大ショック「不倫相手に慰謝料請求したい」

危篤の夫に「隠し子」発覚、裏切りの30年間に妻は大ショック「不倫相手に慰謝料請求したい」
まさかの裏切りに妻は…(polkadot / PIXTA)

主人(70代)に隠し子がいるようですーー。弁護士ドットコムに、このような相談が寄せられている。

相談者は夫が危篤状態になったことを受け、書類の整理をしていた。その際に手紙をみつけ、夫に「隠し子」がいることが判明。

夫が30年以上前に不倫していたこと、隠し子のために養育費を払っていたことのほか、不倫相手からひんぱんに金銭を要求されていたことなども分かった。

ショックを受けた相談者は、不倫相手に慰謝料を請求したいと考えているが、30年以上前の不倫について慰謝料を請求できるのだろうか。また「隠し子」を含めた相続はどうなるのだろうか。 細野希弁護士に聞いた。

●慰謝料請求の前に立ちはだかる時効の壁

ーー30年以上前の不倫であっても慰謝料を請求できますか

「夫の不貞を知った妻は、不貞相手に対し、不法行為に基づく損害賠償請求(民法709条)として慰謝料請求をすることができます。

もっとも、不法行為に基づく損害賠償請求には消滅時効があります(同724条)。被害者が損害及び加害者を知ったときから3年間、又は、不法行為のときから20年間、権利を行使しないときは、損害賠償請求権は時効によって消滅します。

そのため、妻が、夫の不貞行為やその不貞相手を最近知ったとしても、本件のように、その不貞行為が30年以上前のものである場合、時効が完成していることになるので、慰謝料請求が認められないことになります。

ただし、20年以内まで不貞関係が継続していたことが立証できる場合には、20年以内の行為に関する部分は慰謝料請求が可能です」

●負担ばかり残らないような対策を

ーー相談者の夫には「隠し子」がいるようです。相続はどうなるのでしょうか

「婚姻関係にない男女から生まれた子(非嫡出子)でも、父が認知していた場合、法律上の親子関係が生じるので、扶養義務や相続などの権利義務が発生します。

相続については、平成25年に民法改正が行われ、婚姻関係にある男女から生まれた子(嫡出子)と非嫡出子との間には、相続分に差を設けないことになりました。

相続のことなどを考えれば、慰謝料請求したいとの気持ちも理解できるところですが、20年以上前に別れている場合には慰謝料請求も難しく、逆に、相続財産はきちんと分けなければならないという大きな負担だけが残ってしまうことになります」

ーー相談者にとっては厳しい現実ですね

「夫が隠し子を認知したが、相続時の家族の負担をできる限り少なくしたいという場合には、夫にきちんとした公正証書遺言を作成してもらうことをお勧めします」

取材協力弁護士

細野 希弁護士
新潟県弁護士会所属。女性弁護士が多数在籍する事務所で、家事事件、交通事故、債務整理を多く担当しています。

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