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コインハイブ事件で検察側が控訴 無罪判決に不服
男性(2019年2月撮影=横浜地裁前=)

コインハイブ事件で検察側が控訴 無罪判決に不服

自身のウェブサイト上に他人のパソコンのCPUを使って仮想通貨をマイニングする「Coinhive(コインハイブ)」を保管したなどとして、不正指令電磁的記録保管の罪に問われたウェブデザイナーの男性(31)に無罪を言い渡した横浜地裁判決を不服とし、横浜地検が東京高裁に控訴したことがわかった。4月10日付。求刑は罰金10万円だった。

弁護人の平野敬弁護士が弁護士ドットコムニュースの取材に対し明らかにした。

平野弁護士は、「控訴趣意書が出ていないため、現時点ではどの点について反論しているのか不明だが、罰金10万円で控訴して東京高裁で争うということは、今後も控訴審において男性を拘束し続けるということ。罰金10万円という量刑の重さに比べて、人権侵害の度合いが見合っているのか」と控訴を疑問視した。

一方、「合同捜査本部を設置して、多くの当事者を巻き込んで捜査がなされている事件なので、上級審である東京高裁において、統一的な法判断を示すということには意義があると思う」とも話した。

3月27日の判決は、コインハイブを「人の意図に反する動作をさせるプログラム」と反意図性を認める一方、不正性については、機能の内容が社会的に許容しうるかどうかで検討すべき」と示し、不正な指令を与えるプログラムだと判断するには「合理的な疑いが残る」と結論づけた。

(弁護士ドットコムニュース)

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