カドカワ・川上社長「ブロッキングしか対抗手段が原理的にありえない」海賊版サイト対策で公式見解
カドカワ・川上量生社長(2014年7月9日撮影)

カドカワ・川上社長「ブロッキングしか対抗手段が原理的にありえない」海賊版サイト対策で公式見解

カドカワ株式会社の川上量生社長は4月24日、公式ブログ上で、政府が「海賊版サイト」対策として、プロバイダに対してブロッキング(サイト遮断)を促したことについて、出版社側の立場を説明しながら、「積極的な姿勢を示した政府の決定を支持する」と表明した。

カドカワは、出版社大手「KADOKAWA」とニコニコ動画を運営する「ドワンゴ」を子会社としている。海賊版サイトのブロッキングをめぐっては、法学者や業界関係者から批判の声があがっていたことから、カドカワトップによる公式見解は波紋を広げそうだ。

●「法の抜け穴をどう埋めるかということなのだ」

川上氏はまず、公式ブログ上で、みずからの立場を「出版社という権利者としてだけでなく、規制される可能性を心配すべきかもしれないウェブ事業者でもある」「政府の知財本部では本部員として、今回の緊急対策にいたる重要な会合の多くに出席した」と説明。そのうえで、政府の決定に至る経緯について「いくつかの偶然が重なった奇跡的なことだ」としている。

ブロッキングそのものについては、「現実問題として、海外の悪質な、確信犯的に運営されている違法サイトに対しては、ブロッキングしか対抗手段が原理的にありえないということは強調したい」「そしてインターネット業界がこのことを分かっているはずなのに回避手段があるからと曖昧に誤魔化していることは、欺瞞であるとさえ思う」という評価をしている。

一方、ブロッキングを緊急避難と解釈することは、「あくまでも臨時的、かつ最後のものとするべき」「ちゃんとブロッキングの法的な根拠を定めた立法化をおこなったうえで、違法かつ海外のサーバーで日本人向けのサービスをおこなっていて、連絡がとれないなどの悪質のサイトにかぎり、裁判所の仮処分申請でブロッキングできるような環境整備をできるだけ早期におこなうべき」という考えを示した。

さらに、ブロッキングが「通信の自由」「検閲の禁止」「表現の自由」を定めた憲法に反するおそれがあると指摘されていることについては、「ブロッキングの根本の問題は、日本の法の及ばない海外のインターネットから、日本に住むユーザーへ違法サービスを提供するという、法の抜け穴をどう埋めるかということなのだ」と持論を展開している。

(弁護士ドットコムニュース)

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