「給料あげろ!そしたら戻る!」元保育士の8割「復帰したくない」<調査結果・上>
アンケート調査結果

「給料あげろ!そしたら戻る!」元保育士の8割「復帰したくない」<調査結果・上>

保育士不足の解消策として注目されている「潜在保育士」(保育士資格を持っているが、現在は退職するなどして保育所で働いていない人たち)の復帰について、弁護士ドットコムニュースが、保育士の転職サービスを行う「ウェルクス」と共同でアンケート調査を実施したところ、潜在保育士の79.8%が「復帰したくない」と回答した。その理由としては、給与が低いことを挙げる人が最も多く、給与問題の根深さが浮き彫りになった。

●復帰したくない理由は「給与」と「業務量」

アンケートは、4月1日から5日にかけて、ウェルクスが運営するウェブサイト「ほいくみー」(https://hoiku-me.com/)上で実施。全国の潜在保育士213人から回答が集まった。

保育士に復帰したくないと回答した170人(79.8%)に対して、その理由を複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「給与が低いから」(87.1%)で、「業務量・残業が多いから」(65.3%)、「プライベートの時間が少ないから」(36.5%)と続いた。

「給与が低いから」と回答した人に対して、月給が5万円アップしたら復帰したいかどうかを質問したところ、「復帰したい」と答えた人は21.6%にとどまった。一方、月給が10万円アップした場合については、86.5%が「復帰したい」と答えた。

●「政治家が保育士を体験するべき」「3歳になるまでの育児休業を」

最近、匿名ブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」から火がつき、待機児童や保育士不足をめぐる議論が急に盛り上がりをみせた。このブログを発端に、今後、保育の問題をめぐる社会の動きが変わると思うか尋ねたところ、「変わらない」が52.6%で、半数以上が悲観的な見方をしていた。

待機児童問題や保育士不足を解消するために、どんなことが必要なのか。自由回答欄では、「給与アップ」や「事務作業の軽減」のほか、「子供が3歳になるまでの期間を育児休業として取得できる世の中になってほしい」などの提案があった。例えば、以下のようなものだ。

「本当は保育士やりたい、子どもが可愛くて仕方ない。でも、1番は自分のこども。自分のこどもとの時間が大事だから、少しでも時給のいい仕事にいく。持ち帰りのない仕事に。給料あげろ!そしたら戻る!」

「簡略化できる仕事は簡略し、事務仕事を減らし、持ち帰ってやる仕事をなくす。ピアノはCDでいいと思うし壁面も市販の物でいいと思う」

「親の意識改革。自分のことを中心に考えるのではなく、子どものために共に協力していくという事を分かってほしい。休みの日に自分のリフレッシュも大事だと思うが、子どもと過ごす時間も同じくらい大事にしてほしい。休みの日に子どもを預ける時は、早くお迎えに来るとかしてほしい」

「保育士という仕事に対して、評価の低いことがとても残念です。子どもたちの命を預り、保育、教育をし、保護者対応をし、早番、遅番、職員会議をし、土曜出勤もあり、毎日の日誌、カリキュラム、園だより、クラス便りを出し、時間外の研修に参加し…どれだけハードなのか、それに見あった対価が支払われていない民間保育園が多いことに愕然としました」

「日本をまとめている政治家が、1ヶ月保育士の仕事を体験する事が必要だと思います」

「本来、乳児期の子供は母のもとで愛情を注がれながら育てられるべきで保育園を沢山作り、保育士を確保すればいいという問題ではないような気がします。社会が、子ども達を社会の子として尊び、働く母が我が子の育児に専念できる期間をもっと保証するべきだと思います。どの働く母にも、子供が3歳になるまでの期間を育児休業として取得できる世の中になってほしいです。そして、その期間の育児手当を支給してほしい」

潜在保育士が保育所を辞めた理由や、当時の手取り月給額などについての調査結果は、『「破水しても早退できず」元保育士たちが「辞めた理由」を激白<調査結果・下>(https://www.bengo4.com/internet/n_4527/)』にて紹介している。

※回答者属性※

<性別>女性(95.3%)、男性(3.3%)、不明(1.4%)

<年齢>18〜19歳(0.5%)、20〜24歳(8.5%)、25〜29歳(27.7%)、30〜34歳(23.5%)、35〜39歳(15.0%)、40〜44歳(13.1%)、45歳以上(11.7%)

<最後に働いていた保育園の雇用>正規(62.4%)、非正規(37.6%)

<最後に働いていた保育園の形態>公立(19.2%)、私立(78.9%)、不明(1.9%)


アンケートの調査結果は、「ほいくみー」(https://hoiku-me.com/other/nurture-news/28446/)でも掲載している。

(弁護士ドットコムニュース)

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