2019年02月02日 09時25分

黄信号で前の車が急ブレーキ…追突した方が悪い?

黄信号で前の車が急ブレーキ…追突した方が悪い?
画像はイメージです(ヒロックラボ / PIXTA)

黄信号で急ブレーキをした車に追突してしまったーー。こんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者の男性によると、前の車は黄色信号の時に交差点に進入。パトカーを発見したため、交差点の途中で急停車しました。

男性も交差点に進入したのは黄色信号の時点でした。急停車するのも危険だと思い、そのまま交差点を通過しようとしたところ、追突してしまったようです。

一般的に、黄色信号で急停車した車に追突してしまった場合、過失割合はどのくらいの比率になるのでしょうか。岡田正樹弁護士に聞きました。

●前方車:後続車=4:6の過失割合もありえる

ーー黄色信号で進入してもいいのでしょうか

「交差点に進入する際に黄色信号であったとしても、『黄色の灯火の信号が表示された時において当該停止位置に近接しているため安全に停止することができない場合』(道路交通法施行令2条但書)であれば、進入自体は問題となりません」

ーー今回の相談者は急停車した車に追突してしまいました

「交差点内で前方車が急停車したために後続車が追突をしたとすると、前方車は危険を防止するため以外には急ブレーキをかけてはならない(道路交通法24条)ことから、追突の場合の前方車:後続車=3:7の過失割合が該当すると考えられます。

さらに、交差点内は他の車両等の通行を妨害してはいけません。速やかに走行して交差点外にでなくてはならないので、修正要素1割を加算して、前方車:後続車=4:6の過失割合もありえるのではないかと考えます。

過去には、交差点内進入後に赤信号に変わったために急停車した原告の過失を4割とした判決例もあります(大阪地裁平成6年8月24日判決)。

車間距離がもっとあいている場合であれば前方車(被追突車)の過失が大きくなる可能性もあります」

●パトカーが来ていたら?

ーーパトカーなどの緊急車両を発見して交差点内で急停車した場合には、過失割合は変化するのでしょうか

「緊急車両が通行する際には、『道路の左側に寄つて一時停止しなければならない。』(道路交通法40条)ので、急停車以外の方法が選択できなかったかどうかが問題となります。

特に交差点を黄色信号で進入した場合には赤色信号に変わる前に速やかに交差点を通過しなければなりませんから、両者の義務が衝突してしまいます。

思うに、前方車は危険を防止するため以外には急ブレーキをかけてはならない(道路交通法24条)とあるのに対して、パトカーという緊急車両の発見は危険とは異なると考えます」

ーーなぜでしょうか

「前方車は、交差点内で追従してくる後続車両に対する注意義務もあるのです。そして、一時停止は急停車とは異なります。後方確認をして安全な位置で一時停止をすべきだと言えます。

したがって、危険を防止するための急ブレーキと見られないため、最初のケースと同様に考えるべきです」

(弁護士ドットコムニュース)

岡田 正樹弁護士
交通事故被害を中心に、医療訴訟等を手がけて弁護士歴37年。
条文構造、実況見分見取図の語る事実、さらに医療記録のカルテと画像分析に興味があります。事故による被害のよりよき解決を心がけています。

この記事へのコメント

パンダ 50代 男性

自分が先頭じゃないのに黄色信号で交差点を突破しようとした後方車は 無謀運転に値しないのか? 止まれないのなら車間距離が狭すぎるという事にもなるのでは?前例がどういう状況であったかはわからないが。

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anon 40代 男性

読んでいて二点ほどわからなかったので。
(一点目)「黄色で交差点に進入するもパトカーを発見したため急停車」というのは、「危ない運転をパトカーに見とがめられないように、信号の変わり目で無理に交差点を通過するのをやめた」ということかと思って読み進めていたのですが、実は「パトカーが緊急車両として通行しようとしていたから、道を譲るために止まった」ということなのですか?
(二点目)「車間距離がもっとあいていれば前方車の過失が大きくなる」のはどういう理由なのでしょう? 普通に考えれば、車間距離があいているほど後続車は回避しやすくなるので、前方車が急停止することの危険性は減少し、したがって責任も軽くなると考えるのが自然な気がします。
(その他)あと、パンダさんも書いていますが、相談者のケースであれば、「黄色になる」→「前方車交差点進入」→「後続車交差点進入」→「急停止は危険なので通過することにした」という時系列のようですが、後続車の判断が遅すぎるようです。後続車が適切な速度で適切な車間距離を取っていて前方の信号も見ていれば、「黄色になる」の時点で十分止まれるでしょうから、後続車が止まれずに進入したのだとすれば、速度超過・車間距離不保持・前方不注意などの違反になるのではないでしょうか。

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匿名ユーザー 20代 男性

車間距離取れや。以上。

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やどすけ 50代 男性

割り込まれての急ブレーキは別として、前方の車が緊急停止しても追突しないだけの車間保持と前方注意があたりまえで、追突は10:0と言われていた時代のそれは、嘘だったのか?

あに 男性 40代

普通の状態での追突は10:0ですが、
この場合、前方の車に危険回避以外の急ブレーキ(-3)交差点内の停止(-1)で6:4の過失割合という話。
これが、交差点手前の停止線で、交差点侵入が危険であり、致し方ない急ブレーキであれば
過失割合は10:0でしょう。

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