熱い戦いが繰り広げられている夏の甲子園。様々な高校球児たちの活躍を目にすることになるが、近年、名前の漢字が珍しい、どう読んだらいいかわからないといった名前が話題になることが増えている。
ツイッターでも「甲子園もキラキラネームで溢れてるんだねー」、「ニュース番組の甲子園ハイライトでキラキラネームの高校球児を探すのが日課となりつつある」「キラキラネームの球児の多さに時代を感じた」「キラキラネームとまでは言わないけど、素直に読めない名前がいっぱい」などの声が広がっている。
●加賀谷三亜土(さあど)選手は、兄2人も野球にちなんだ名前
この夏の甲子園で、名前が話題になった選手を探してみた。例えば、初戦で敗退した秋田中央(秋田)の加賀谷三亜土(さあど)選手だ。日刊スポーツによると、三塁コーチ、伝令としてチームを支えるという。
野球大好き一家で、兄2人も奨人(しょうと)さん、千太(せんた)さんと、野球にちなんだ名前だ。秋田中央では、佐々木夢叶(ゆめと)選手や、鷹島流暉(りゅうき)選手も個性的な名前だ。
石見智翠館(島根)は初戦で敗退してしまったが、主将の関山愛瑠斗(あると)選手と弟の和(なごみ)選手の活躍にも注目が集まった。
他のチームも見てみると、初戦を突破した履正社(大阪)の主将・野口海音(みのん)選手もなかなか個性的だ。同じく初戦突破した八戸学院光星(青森)の横山海夏凪(みなぎ)選手も名前に「海」が入っていて、夏らしい。
また、初戦突破の智弁和歌山(和歌山)には、主将の黒川史陽(ふみや)選手、徳丸天晴(てんせい)選手がいる。徳丸選手は、「男らしくあっぱれ(天晴れ)としてもらいたい」ということが名前の由来だという。山梨学院(山梨)の上野颯夏(そう)選手からは、夏らしさが伝わってくる。
日本文理(新潟)の小林未来雄(らいお)選手や、熊本工業(熊本)の江川輝流亜(きるあ)選手、海星(長崎)の坂本芽玖理(めぐり)選手も特徴的だ。
●もし改名したくなったら
高校球児の彼らは、親が思いを込めてつけてくれた名前を大事にしていることだろう。しかし、世の中には、キラキラネームの改名を望む人もいる。
弁護士ドットコムニュースでは今年3月、「王子様」と名付けられた男性(赤池王子様さん、当時18歳)が改名したことを記事で紹介した(https://www.bengo4.com/c_23/n_9355/)。赤池さんは同月に甲府家庭裁判所に改名を申し立て、認められた。
改名をするには2つのパターンがある。一つは、漢字は変えずに、読み方だけを変えるやりかただ。例えば、「主将」と書いて、「きゃぷてん」と読む名前の場合、読み仮名を「かずまさ」のように変えることは、市町村役場で「住民票ふりがな修正申出書」を届け出れば完了する。
もう一つが、漢字を変更する場合だ、この場合、家庭裁判所の許可が必要になる。名の変更許可申立書、発行から3カ月以内の戸籍謄本、名の変更が必要な理由を証明する資料の提出が必要だ。未成年者であっても、15歳以上であれば親の代理や同意なしに申立てを行うことができる。