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「小学生だけでゲーセン」悩める親たち 法的にはセーフだけど、トラブル懸念
写真はイメージ(TATSU / PIXTA)

「小学生だけでゲーセン」悩める親たち 法的にはセーフだけど、トラブル懸念

小学生のみでゲームセンターに行かせてもよいのだろうかーー。6年生の息子に「友だちに誘われたんだけど、行っちゃダメ?」と聞かれたアオイさん(30代・東京都内在住)は、頭を抱えている。

風営法や青少年健全育成条例などでは、子どもだけで日中に行くことは「違法」とはされていない。2016年には規制が緩和され、親と一緒なら入店できるようになり、「危険」「暗い」などのイメージから「家族で楽しもう」という風潮になりつつある。

アオイさんは「友だち同士で金銭トラブルになるのでは」との不安を拭えない。小学生だけで遊ぶ範囲をどう捉えるか、家庭でのルールのもうけ方について考える。

●一部店舗は、日中でも「小学生のみの入場お断り」

ゲームセンターは「風俗営業」にあたり、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法)や各都道府県の条例で年齢による立入規制が設けられている。

ショッピングモールや旅館などの一角にあるゲームコーナーについては、床面積の合計が客席フロアの10%以下であれば、風俗営業の許可は不要とされている。

従来は、16歳未満の18時以降の入店は禁止されていた。しかし、2016年の法改正で、東京都の場合、保護者同伴であれば18時から22時まで滞在できるようになった。ホームページ上で「22時まで遊べます」と家族連れに来店を呼びかける店舗もある。

制度上は18時までの日中は、子どもだけで入店することは可能。小学生のみでの入場やメダルゲームの利用を禁止するなどの自主規制をおこなう店舗もある。

また、学校でルールをもうける場合も。アオイさんの場合は「繁華街に行く」「余計なお金を持って遊ぶ」ことが規則で禁止されているが、ゲーセンは学区内にあり、プリクラを撮りに行く子どももいるという。法的拘束力はないため、最終的には各家庭の判断に委ねられることになる。

●身近になったゲーセン「メダルの取り合い」も

規制緩和や大規模複合施設の広がりなどにより、ゲームセンターは昔のネガティブなイメージが払拭され、「身近」になりつつある。

しかし、弁護士ドットコムには、保護者や店の経営者から「他の子にメダルを取られた」「親の財布からとった14万円を勝手にクレーンゲームに使ったとして、店に返金を求められている」などの相談が寄せられている。

ゲーセンでは金銭の問題が切っても切れない。「お金を使う場所には友だち同士で行かせない」という強硬派から、「おこづかいの範囲内ならば自由にさせる」という穏健派まで、親の価値観が反映されるようだ。

一方で、子ども同士の人間関係を考慮せず、理由もなく禁止することは、「なんで自分だけいけないの?」と子どもの不安を募らせることにもなりかねない。弁護士ドットコムでは、意見を募集している。

あなたはどう思いますか? 子ども同士でゲームセンターに行くことの是非やルールを守って楽しむための方法、実際に起きたトラブルなど、ご意見や体験談を募集しています。
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