STAP細胞論文の疑惑に関する調査を進めてきた理化学研究所(理研)の調査委員会は4月1日、東京都内で記者会見を開き、調査の最終報告書を発表した。
調査委は、理研発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダーらが英科学誌「ネイチャー」に発表したSTAP細胞の研究論文について、意図的な不正行為があったと認定した。
調査委員会は、DNA電気泳動の画像の切り貼りについて、「小保方氏が改ざんに当たる不正行為を行った」と判断した。また、博士論文からの画像流用については、「小保方氏がねつ造に当たる不正行為を行った」と判断した。
「新たな万能細胞の発見」として世界的な注目を集めたSTAP細胞。その論文をめぐっては、調査委が中間報告を公表した3月中旬までに、実験画像の切り貼りや、小保方リーダーの博士論文からの画像流用などが判明しており、「継続調査」とされていたポイントは、それらが過失(ミス)なのか、それとも意図的な「故意」による不正なのかという点だった。
この日の記者会見には、石井委員長のほか、調査委員を務める理研の川合眞紀理事(研究担当)と米倉実理事(コンプライアンス担当)らが出席した。会場には200人近い報道陣が詰めかけた。
調査委員会の最終報告を受け、午後からは理研の野依良治理事長らが会見を開く。