改元を機に、法律文書「元号」表記を西暦に変えるべきか、そのまま使い続けるべきか?
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改元を機に、法律文書「元号」表記を西暦に変えるべきか、そのまま使い続けるべきか?

政府が、平成31年1月1日に皇太子さまが新しい天皇として即位し、同日から新しい元号とすることが報じられ、大きな話題となっている中、ネットでは、文書に年月日を記入する際の「元号表記」をどうすべきか、議論が起きている。

公文書や報道、契約書などでは、西暦ではなく和暦(元号)で年月日を表記するケースも少なくない。こうした元号表記については、今から何年前のことか、すぐに計算しづらいなどとして、「わかりづらい」「西暦で表記してほしい」などの声があがっている。そのため、元号が変わることを機に、こうした文書や記事の表記について、西暦で統一したほうがわかりやすいのではないかという意見もある。

判決文などの法律文書についても、元号で表記されることが一般的だ。判例を検索する際も、元号で検索をしないと、目当ての判決にたどりつくことは難しい。判決文や訴状など、普段から多くの法律文書に接する弁護士は、文書の元号表記についてどう考えているのか。弁護士ドットコムに登録している弁護士に意見を聞いた。

アンケート詳細

西暦での表記に変更すべき
4
和暦の表記のままでよい
7
どちらでもない
6
投票数合計:17
コメント数:14

コメント一覧

3
河西 邦剛 弁護士

弁護士をしていると和暦に親しんでいるので「平成29年」と言われてイメージできるのですが、弁護士になる前に「平成17年」と言われても「いつだっけ?」とイメージしにくかった記憶があります。なのでイメージし易さからは西暦のほうが良いのではないかと思います。これは契約書にも妥当する話かと。あと完全に余談ではありますが、私の応援しているモーニング娘。というグループには2014年から末尾に年号が付き『モーニング娘。'14』という呼び方に変更になりました。私はこの呼び方に愛着があるので西暦が良い派ですね笑

大賀 浩一 弁護士

これまでは裁判文書でも元号をさしたる抵抗なく使っていましたが、いざ元号が変わるとなると、西暦の方が年数の換算など要らないし、国際的にも通用するなど、元号より合理的だと思うので、できれば乗り換えていただきたいと思っています。 さもなくば、新聞の日付等と同様に和洋併用でもよろしいかと。 ところで、元号派の方々のコメントを拝見すると、何だか国粋主義的な匂いを感じるのですが、気のせいでしょうか・・・。

上條 義昭 弁護士

和暦の年号が表記された場合、同じ和暦同士で何年の経過があるのかは直ぐに分かるが、和暦が変わると和暦の年度を一旦西暦に直してから期間計算する無駄な手間が掛かる。手元に西暦と和暦の対照表が無いと、例えば「大正10年は、西暦何年なのか?」から出発する煩わしさがある。 日本で天皇が変わるたびに新しい和暦を決めること自体は大変良いが、実務の世界では西暦一本での表示の方が換算時間を無駄に使わずに済むメリットがあり、適切と考える。

ニュース編集部後記

アンケートに回答した17人の弁護士のうち、<西暦での表記に変更すべき>は4人、<和暦の表記のままでよい>は7人、<どちらでもない>は6人だった。

<西暦がよい>という意見では、年数の換算など要らないことや、国際的にも通用するなどを指摘して、「元号より合理的」「換算時間が無駄」という声があがった。

一方、<和暦のままでよい>とする意見では、「正式な表記は元号とすべき」と日本の公文書などでは元号表記がふさわしいという意見があった。年数の計算に時間がかかり不便だという考え方について、「アプリなどで簡単に計算できる」「その程度の不便さを乗り越えるために、和暦を西暦に移行するというのはやりすぎ」という意見が寄せられた。

<どちらでもない>には、「どちらでもいいから、どちらかに統一すべき」「場合に応じて使い分けるべき」「わかりやすいものを」など、さまざまな意見が寄せられた。

同じ選択肢でもさまざまな意見が寄せられ、意見が分かれる結果となった。形式的な「表記」とは別に、弁護士それぞれのこだわりが感じられた。

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