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日弁連・村越会長が退任へ「副会長に女性枠を」「預り金着服の撲滅を」残る課題語る
村越進・日弁連会長

日弁連・村越会長が退任へ「副会長に女性枠を」「預り金着服の撲滅を」残る課題語る

3月末で任期を終える日弁連の村越進会長が3月23日、東京・霞が関の弁護士会館で記者会見を開き、この2年間の振り返りを語った。

日弁連は、村越会長のもとで、各種法制度や社会問題について、会長声明や意見書を通じて、社会に様々なメッセージを発信してきた。「やり残したことは?」と記者から問われると、日弁連の副会長に一定数の「女性弁護士」を登用する制度を実現できなかったことをあげた。

「13人いる副会長のうち、1年目は3人が女性弁護士だったが、2年目はゼロだった。女性の活躍を目指す今の社会で、このままではいけない。女性弁護士が一定数、副会長に就任する仕組みを作りあげてほしい」

また、残された問題として、弁護士の不祥事を撲滅できなかったこともあげた。懲戒処分の件数は、2014年は過去最多の101件で、2015年は97件だった。村越会長は「依頼者からの預かり金を横領するケースが目立つ」として、預り金の取り扱いについて規制の必要性を訴えた。

「預り金の取り扱いについては、日弁連の規程でも定めがあるが、より強い規制が必要だ。被害に合われた方に対する支援も重要な課題だ。弁護士に対する信頼が損なわれた現在の状況は、速やかに変える必要がある」

村越会長は4月以降、ひとりの弁護士として業務に復帰することになる。「日弁連の職務で、弁護士業務からすっかり離れてしまっていた。しばらくはリハビリ期間。ゆっくり休みながら、業務に復帰していきたい」と話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

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