加藤 洪太郎 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
最初のきっかけは、16歳くらいのころ、易者さんに適職占いのようなことをしてもらったところ、弁護士という職業について教えられ、興味を持ったことでした。
そして、憲法の三本の柱である、国民主権・基本的人権の尊重・平和主義の実現に貢献したいと思ったことと、何かに依存することなく自立して働きたい、という欲求があったこと。この2つが重なる職業として、弁護士という道を選択しました。
今までの経験と、印象に残っている案件(事件)
数えきれないほど多くの、多種多様な事件を扱ってきました。しかし一番印象深いことと言えば、事件ではなく、現在所属している事務所の建設であったように思います。
当事務所は、弁護士と事務員がそれぞれ30人ずつ、計60名ほどで運営をしております。法律事務所の形式としては、少ない人数で活動をしていらっしゃる所も多くあると思いますが、時として、大勢が支え合いながら仕事をするという体制が必要な場合もあるのです。
それぞれが得意分野を持ち合うことで、相談を受けた事案が自分の専門から離れている場合でも、それを得意とする仲間の弁護士に協力を乞うなどして、対応をすることができます。
また、私はもうそれなりに高齢になりましたが、例えば遺言の作成・執行は、長いスパンでの取り組みが必要になってきます。そういうとき、若手の弁護士と組んで担当をすることで、後の事を安心して任せることができるでしょう。このことは、新しく弁護士になる方々に活躍の場を提供することにもつながりますし、我々はそれを事務所の使命としています。
このように、縦横のネットワーク(得意と世代を結ぶこと)を取ることができるのが、大規模な事務所の特色ではないかと思います。都内では大きな事務所も多いですが、町弁としては、当事務所は日本最大ではないでしょうか。この場所を仲間と共に作り上げてきたことは、私自身の中でも、大きな誇りです。
弁護士としての信条・ポリシー
歴史の河の流れというものを意識して、長い目で一人一人を大切にできる社会作りに貢献してゆく姿勢です。相談者一人一人としっかり向き合うことで、潮流を更に前に、より良い方向へ進める、一端を担えるように仕事に取り組みたいと思っています。
関心のある分野
中小企業の支援です。私自身が問屋の孫に生まれ、家業を継ぐか、弁護士になるか、という選択をしたことに起因しています。当事務所は土地柄もあり、関わりになる企業の全てが中小企業です。
経済を基礎の部分で支えているのは中小企業であり、これを支援することが、国民一人一人に貢献することにもつながる、という意識のもとに取り組んでいます。大学在学中も商法のゼミに所属しておりましたし、出身と理想が交差するところです。
司法制度改革による弁護士数の増加について
まず、できるだけ新しい人材を受け入れることができるような事務所になろうと思って努力をしています。もちろん、志望される方全員を受け入れることはできないのですが、来年も数名の方に入所していただけることになっています。
法曹人口を増やすのは、基本的にはよいことだと考えています。例えば原発被害など、法律家の支援を必要としている課題、問題は現在でもたくさんありますが、困っている方はたくさんいるのに、その人たちの権利が十分に守られ回復できるような支援は行き届いていません。
それは、弁護士の数が云々、という話ではなく、両者をどうつなぐか、というところに、努力が足りていないからではないでしょうか。そこに注力するのが、国民一人一人を大切にする社会作りにつながっていくのではと思います。
なにより、多い少ないという土俵の議論ではなく、どう憲法の三本の柱を実現させていくか、と考える中で、実践的にこの問題を捉えていくか、が重要だと考えます。
ページを見ている方へのメッセージ
弁護士に対し、注文、批判をどしどしと聞かせてください。昨今、仕事の中で耳にする機会は増えてきたのですが、それでもやはり把握しきれていないように思われますので。
(2012年12月インタビュー実施)