法律・税務会計・経営のワンストップ対応を強みに、税務紛争と事業承継に注力
大学卒業直前、思いきった進路変更
──弁護士を目指した経緯を教えてください。
弁護士を目指そうと決めたのは比較的遅く、大学4年生の時です。法学部の学生ではありましたが、政治学専攻で、3年生までは公務員になりたいと思っていました。でも、卒業と就職のシーズンが間近に迫ってきたタイミングで、改めて将来について考えてみたのです。
自分の気持ちに正直に向き合ってみると、公務員になって組織に属するより、個人単位で自由に働きたいという思いがあると気づきました。それなら仕事の裁量性が高く、独立開業の道もある弁護士がいいのではないかと。
法律は、子どもの頃からずっと興味のある分野でしたし、友人の相談に乗るのも得意でした。相談と言っても、日常生活の愚痴を聞く程度のささやかなものでしたが、人の話に耳を傾けるのが基本的にとても好きだったので、弁護士はぴったりの仕事だと思ったのです。ちょうどその頃、法科大学院制度ができたことにも背中を押されました。
──法科大学院時代はいかがでしたか。
法律学では、それまでとは勉強の仕方や頭の使い方が異なるという点で、少し苦労しました。例えば、大学受験の勉強などは、答えがマルかバツかはっきりしていますが、法律学は、答えそのものよりも答えに辿り着くまでの過程の方がより重視されます。論理的な思考力が求められるのです。今は、論理的な思考力が弁護士業務にいかに不可欠かを実感する日々です。
トリプルライセンスの強み
──注力分野を教えてください。
ふたつあります。ひとつは税務紛争です。国税審判官として名古屋国税不服審判所に3年間勤務し、税金に関する紛争の裁決に30件以上関与した経験があるので、税務紛争の現場事情は身をもって知っています。
もうひとつは、中小企業の事業承継です。中小企業は、経営者の高齢化や後継者の不在などにより、廃業を余儀なくされるケースが少なくありません。中小企業の存続は、経済や産業の活性化にもつながります。事業承継に積極的に関わることは、すなわち地域社会への貢献でもあると考えています。
また、私は公認会計士と中小企業診断士の資格を取得しています。税務紛争も事業承継も、法律面だけではなく、税務会計面、経営面なども余すところなくカバーできることが最大の強みです。法人個人問わず、総合的な経営コンサルタントとしてぜひ頼ってもらいたいです。
──トリプルライセンスだからこそ、ワンストップでの解決が見込めるのですね。
そのとおりです。複数の専門資格を持つことによって知識の幅が広がり、問題と問題を有機的に捉え、事件の全体像を冷静に俯瞰することができます。依頼者にとっては時間と費用の節約になりますし、メリットは多いですよ。
もちろん、処理が難しい複雑な事件に関しては、同業者ネットワークをフル活用しています。
──国税審判官とはどんな仕事ですか。
納税者と税務署とのあいだで、税金の支払額についての意見が合わなかった場合、税務署が「更正処分」という手続きを取ります。「あなたが支払う税金は○円です」というお知らせです。
この金額に納得がいかない納税者は、国税庁の特別機関である国税不服審判所に対し、「審査請求」という手続きを取ることができます。ここで登場するのが国税審判官です。
国税審判官は、審判所における裁判官のような存在です。税務署と納税者双方の主張を聞き、必要な証拠を提出させ、それらを踏まえて正確な納税額について結論を出すのが仕事です。
──まさに、税務訴訟の中心地にいらっしゃったのですね。ところで、秋葉先生が税務や会計などを専門にしたきっかけはあるのでしょうか。
弁護士登録直後は、いわゆる「町弁」として、分野を絞らず幅広く仕事をするところからキャリアをスタートさせました。しかし、なにぶん弁護士が非常に多い時代です。なにか突出した得意分野がなければ行き詰まってしまうと思っていました。
焦りを感じ始めていた折、当時所属していた法律事務所から顧問先の金融機関に出向になりました。そこで初めて企業の税務や経営などの問題に取り組むことになり、これだ!と思ったのです。税務や会計などに関する勉強をし、資格を取って専門性を深めていけば、「法律も税務会計も経営もわかる弁護士」として需要が高まるだろうと。
そもそもビジネスとは、つねに複数の要素が絡み合って動いているものです。法律だけわかっていればいい、税務だけわかっていればいい、というふうには切り分けられないと知ったのも大きかったですね。出向時代は発見と勉強の連続でした。
トラブルには一日も早い対応を
──仕事をする上で心掛けていることはありますか。
依頼者とのコミュニケーションをおろそかにしないことです。具体的な取り組みとしては、依頼者の話を遮らずにじっくり聞くこと、こまやかに進捗を報告することなどが挙げられます。依頼者との信頼関係の構築には、時間も手間も惜しまないと決めています。
──弁護士として活動してきたなかで、特に印象的だったできごとを教えてください。
前述の出向時代、取引先の経営改善会議に参加した経験が印象に残っています。月に一度の定期的な会議で、言い換えれば、企業の定期メンテナンスですね。健康診断のようなものです。
出向前も、所属していた法律事務所で経営相談に応じることはありました。でも残念なことに、多くの依頼者は、経営状態が切羽詰まってから相談に来るパターンがほとんどなのです。
毎月行われる経営改善会議に参加してみて、企業のメンテナンスに取り組むのは早ければ早いほどいいと気づかされました。社内外のトラブルをすみやかに発見できますし、ダメージを最小限に抑えた対処ができます。
加えて、まだ表面化していないトラブルの芽を摘むこともできる。法律、経営、税務に関する問題は、依頼者自らが相談に来るより前の段階においても、やれることがたくさんあるのだと学びました。以来、顧問先の依頼者には、できるかぎり積極的に関わることを意識しています。
──お仕事のやりがいはなんですか。
月並みかもしれませんが、事件終了時に依頼者から感謝の言葉をもらうことです。何度言われても新鮮で嬉しいですし、自分の知識や経験が役立てたことにホッとする瞬間でもあります。
──休日はどんなふうに過ごしていますか。
子どもたちの世話と、家の掃除をしています。共働きの妻と家事を分担していて、週末は私の掃除担当日なんです。
ひとりで過ごせる時は、筋トレやスポーツ観戦をしています。特にサッカーの試合を見るのが好きですね。名古屋グランパスエイトのファンです。
──今後の展望をお聞かせください。
税務紛争と事業承継の領域の専門性をより高めていきたいと思っています。依頼者にさまざまな解決方法を提案して、できることがたくさんあるのだと実感してもらいたいです。
──法律、税務、経営などについて悩みを抱えている方に向けてメッセージをお願いします。
丁寧な対応とわかりやすい費用提示で、ご安心いただけるよう努めています。一緒にスピーディーな解決を目指しましょう。どうぞお気軽にご相談ください。