
インターネットトラブル解決に強み。豊富な経験から生まれるスピーディな対応で問題解決
「一日も早く弁護士になりたかった」
ーー弁護士を目指したきっかけを教えてください。
中学生の時に、社会科見学で刑事裁判を傍聴して、率直に「検事って格好いいな」と感じたのが、法律家を目指した原点です。当時、木村拓哉さんが検事を演じた人気ドラマ『HERO』が放送されていたこともあり、最初は検事に憧れてました。
ですが、司法修習中に、実際に弁護士の業務に接して、個人の自由度が非常に高いクリエイティブな職業に見え、しだいに弁護士になりたいと思うようになりました。特に、修習で出会ったあるベテラン弁護士の、依頼者一人ひとりに寄り添う姿勢を間近で見たことが影響していると思います。
ーーどんな学生時代でしたか?
高校までバドミントンに打ち込んでいて、大学でも部活に入ったのですが、想像していた以上に体育会系の部活で…。ハードな練習に加え、毎夜行われる先輩との麻雀という生活に、「さすがにこれはヤバイ」と思い、勉強に集中したくて2年生になる前に退部しました。そこからは、遅れを取り戻そうと必死で勉強していましたね。
一日も早く弁護士になりたくて、当初はロースクールを卒業しなくても受験できる旧司法試験での合格を目指していました。結果的には、ロースクールを経て司法試験に合格したのですが、ロースクールで学んだことは今に活きているので、結果的にはロースクールに進んでよかった思います。
ーー2019年に現在の事務所を設立されたんですね。
名古屋の司法修習で同じ班だった3人で設立した共同経営の事務所です。出身大学や年齢はバラバラですが、とてもウマがあって、司法修習後もよく集まって飲んでいました。同期の中にも独立する人が増えてきた頃に、自然と「一緒にやろうか」という話になったんです。
3人それぞれ得意な領域が違い、弁護士としてのキャラクターも違うので、依頼者からは「バランスが取れてますね」と言われます(笑)。
相続、破産、インターネット問題に注力
ーー注力されている分野を教えてください。
相続問題です。以前勤めていた事務所が税理士事務所と併設していたため、法律的な相続の問題だけでなく、相続税についてもノウハウを蓄積できました。その経験を活かし、独立後も注力しています。他には、破産や個人再生、会社関係の清算、不動産関係なども注力しています。
弁護士ドットコム経由で多いのは、インターネットに関するご相談です。ネットの誹謗中傷トラブルでは、誹謗中傷した相手方を特定するために発信者情報開示の手続きが必要になります。この手続は煩雑でハードルが高いので、正確な知識と十分な経験を持つ弁護士はまだまだ少ない印象です。
ーーインターネット問題はどのような点が難しいのでしょうか?
たとえばツイッターは、本社がアメリカなので、海外から書類を取り寄せる必要があります。しかも、ツイッターは3ヶ月ほどで発信者情報が消されてしまうので、スピーディーに進める必要もあります。しっかりとしたノウハウを持っていないと、制限時間内に手続きを終えるのは難しいです。
発信者情報開示請求の経験のない弁護士が手探りで手続きを進めても、すでに情報が削除されていたということもあり得ます。投稿されてから1ヶ月ぐらいであればギリギリ手続きが間に合うかもしれない、といったところです。
また、インターネット分野では、法テラスの理解が進んでいないことも問題だと感じています。発信者情報開示の手続きを弁護士に依頼するにはそれなりの費用がかかります。一方で、インターネット問題について、法テラスから弁護士に支払われる報酬の基準はまだまだ低いのが現状です。
ネット上の誹謗中傷については、社会的関心が高まって法律が見直されるなどの動きが出てきていますが、支援が手厚くないという意味では、まだまだ変革の途中だと感じています。
「依頼者が満足しなければ、サービスを提供したことにはならない」
ーー仕事をするうえで意識していることはありますか?
弁護士は、どこまでいってもサービス業であり、依頼者本人が満足していなければ、サービスをきっちり提供したことにはならないと考えています。たとえ、他の弁護士から良い結果だと認められても、大事なのは依頼者目線。そこはすごく気をつけていますね。
ーー仕事でやりがいを感じる瞬間はどんなときですか?
依頼者から「先生に頼んでよかったです」と直接言ってもらえたときも満足感がありますが、周囲に私の仕事ぶりを紹介してくださったときは、「本当に満足していただけたんだな」と実感します。
訴訟問題で依頼をしてくれた会社の取締役が、事件解決後に、知り合いをいろいろと紹介してくださったんです。「この先生だったら大丈夫だから」と言っていただけて、非常に良い関係を持てたなと思っています。そういう出会いはそれほど多くないので、今後も大切にしたいですね。
ーー休日をどのように過ごされていますか?
ゴルフが大好きで、独身時代はかなりのめり込んでやっていました。修習生時代や勤務弁護士時代は、年間100ラウンド行くときもありましたね。今でも月に1〜2回はコースに行くようにしています。ベストスコアが82なんですけど、一度、70台を出せそうな時があったんです。ですが、最終ホールでOBを出してしまい……。その時の悔しさは今でも覚えていますね。
ーー今後の弁護士としての展望は?
独立して、もうすぐ丸3年を迎えるのですが、ありがたいことに、業務としては非常に順調に推移していると感じています。ただ、忙しくなると依頼者との個別の関係が薄くなってしまうリスクもあるので、その線引きが難しいと最近感じています。
依頼者としっかり向き合うというのは、事務所を立ち上げた当初から心がけていることなので、その姿勢を今後も守っていきたいです。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて悩んでる人に、メッセージをお願いします。
電話で相談していただく場合、電話代以外は、費用かからないと思います。法律トラブルなのかどうか判断が難しいこともあると思うので、そういうお悩みを抱えられたのなら、ぜひお気兼ねなく使っていただければと思います。