消費者トラブル・貧困問題を軸に幅広く対応〜依頼者との対話を重視し、1人ひとりに最善の解決を
困っている人を助けたいという思いから、弁護士の道へ
ーー弁護士を目指したきっかけや理由について教えてください。
子どもの頃、『赤かぶ検事奮闘記』という本を読んで法律に興味を持ち、法学部に進学しました。
弁護士になりたいと思ったのは、所属していた憲法のゼミで人権について学んだことがきっかけです。ゼミでは、差別や貧困などの問題を勉強し、フィールドワークでホームレスの方と接する機会もありました。ゼミでの学びを通して人権侵害への問題意識を深め、弁護士になり、苦しんでいる方々を法的にサポートしたいと考えたのです。
ーーどのような相談が寄せられますか。
離婚や相続、刑事事件など地域の方から寄せられる相談に広く対応しています。その中でも特に力を入れているのは消費者トラブルと貧困問題です。
弁護士になった当初から愛知県弁護士会の消費者委員会に所属し、消費者からの相談に多数対応してきました。当時の経験を活かしたいと思い、現在も力を入れて取り組んでいます。
高校生や高齢者の方を対象とした消費者教育もおこなっています。高校生向けには、たとえば、スマートフォンでの課金トラブルの事例と対策や、エステなどで大きな金額の契約をするときの注意点についてお話したことがあります。
ーー貧困問題についてはどのような活動をしていますか。
生活保護に関する相談窓口の担当をしたり、生活保護の申請に同行したりしています。
名古屋市の生活保護の担当者向けの講習もおこなっています。申請に来た人に対して適切な対応をするには、法律の正しい理解が不可欠です。厚生労働省の通達などの最新情報も漏れなくレクチャーします。対応の仕方に迷うケースなどを担当者から募り、適切な対応方法について一緒に検討することもあります。
最適な解決方法を見極めるために、初回の相談を重視
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
依頼者の話をよく聞き、それぞれの事案に最適な解決方法を考えることです。
弁護士として経験を積むと、「こういう事件はこうやって処理する」というふうに傾向が見えてきます。しかし、依頼者の悩みは型に当てはまるものばかりではありません。定型的な処理ではなく、事案ごとの特徴と依頼者の意向を踏まえて対応してこそ、最善の結果を導けると考えています。
初回相談は30分ほどの事務所もありますが、当事務所では1時間に設定しています。依頼者とじっくり対話しながら、できるだけ多くの情報を引き出していきます。依頼者があまり重要だと思っていない部分にこそ、大きな問題が潜んでいたり、解決の糸口が見つかったりすることもあるので、どんな話も聞き逃しません。
感謝の言葉を原動力に、日々邁進
ーー弁護士として活動してきた中で、印象的だった出来事を教えてください。
高齢の男性から生活保護について相談を受けたときのことです。その方は当初ご自身で生活保護の申請をしたのですが、自治体の判断で申請が通らず、納得できないということで相談にいらっしゃいました。
私が代理人となり、自治体に対して依頼者の生活状況などを適切に伝えるなどして申請をサポートしました。最終的には生活保護を受けられるようになったのですが、その後しばらくして、ご家族から、男性が亡くなったと連絡をいただきました。
ご家族からは、「先生にお世話になって本当によかったです」と言葉をかけていただきました。その言葉を聞いて、「男性の人生において多少なりとも力になれたのかもしれない」と感じ、胸が熱くなったことを覚えています。弁護士という仕事のやりがいを噛み締めた案件として、印象に残っています。
ーー今後の展望について教えてください。
地域の方からは日々さまざまな相談が寄せられます。1つの分野に特化するのではなく、できるだけ幅広い分野に対応できるよう研鑽を積みたいと思います。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて困っている方へメッセージをお願いします。
悩みを抱えたときは、ぜひ一度、弁護士にご相談ください。ご自身の悩みが法律問題なのかわからなくてもかまいません。「どうやって解決すればいいかわからない」と悩んできた問題が、法律を使うことで簡単に解決できるケースも少なくないのです。
当事務所では法テラスの民事法律扶助の相談も積極的に承っています。要件を満たせば弁護士費用の負担なく依頼できますので、経済的な心配がある方もお気軽にご連絡いただければと思います。