労働問題の解決事例

労働組合との折衝により早期和解で解決!

40代 男性
この事例の依頼主 40代 男性

相談前の状況 依頼者は個人事業として新規にバーを開業しようと考え、知人に声をかけて、店舗の経営全般を委託しました。依頼者の認識としては、雇われ店長というよりは共同事業者という認識で、利益が出れば分配をするという口約束はありましたが、業務委託契約や共同事業契約等の契約書は作成していませんでした。
しばらく当該知人に店を任せていましたが、一向に実績が上がらないばかりか、怠慢な態度が目に余ったため、契約解消に向けた話し合いを始めました。
そうしたところ、当該知人が一般労働組合(ユニオン)に駆け込み、団体交渉を申し入れてきました。
パワーハラスメントにより働けなくなったとして休業期間中の賃金相当額の請求や慰謝料等の請求をされました。

解決への流れ 一般労組(ユニオン)は、企業内の労働組合ではなく、誰でも加入できるものであるため、労働者(本件のように労働者性に争いがある者も含む。)がユニオンに駆け込んで企業との団体交渉を委任すると、企業から見れば、突然誰だか分からない人たちから書面が届いたり、会社に訪問されてきたりして、団体交渉を申し入れられるため、非常に恐怖を覚えるものですし、対応に苦慮するものです。
依頼者様も、かなり精神的に疲弊していましたので、速やかに介入し、団体交渉そのものではなく、団体交渉のための事前折衝(論点整理や今後の進め方を話し合う打合せのようなもの)を何度か行いました。
団体交渉の本番では、使用者本人が出席しないということは難しいですが、事前折衝であれば代理人のみで対応しても問題ありません。
事前折衝の場で、そもそも当該知人が労働者にあたるのかという点に加え、当該知人が経費を使い込む等していた事実を指摘し、あまり高額な請求にこだわるならこちらも損害賠償請求の用意がある等と強く主張を続けました。
そうしたところ、団体交渉の本番を行うまでもなく、最終的に請求額の2割程度の解決金を支払う内容で、和解することができました。

松尾 裕介 弁護士 松尾 裕介 弁護士からのコメント いきなりユニオンから団体交渉申入れをされると、特に慣れていらっしゃらない中小企業の社長様や担当者様は、本当にどうしていいか途方に暮れ、対応に苦慮するものです。
しかし、感情的になって団体交渉そのものを拒否すると、「団体交渉拒否の不当労働行為」として更に問題が泥沼化していきます。
特に不当な要求の場合には感情的になりがちかもしれませんが、そのような場合でも、団体交渉の求め自体には誠実に応えなければなりません。
もっとも、誠実に対応せよと言われてもどのように対応したらよいのか、どこまで応じて、どこからは毅然と拒否すべきなのか、判断に困る場面も多々あると思います。
また、交渉の展開によっては、ビラ配りや、拡声器を使った街頭宣伝活動等、組合側の活動が更にエスカレートすることもあり、こうなるといよいよ対応に苦慮することになります。
団体交渉の申入れをされた時点で、速やかに弁護士に相談されることをおすすめします。

松尾 裕介 弁護士
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