依頼者の利益を実現することが弁護士の務め。最善の結果に達するための第一歩は、問題点の整理から
数字やデータを元に検証を重ねる
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
大学に入った当初は理系の学部で数学を学んでいましたが、あるとき法律学に触れて興味を持ったんです。
数学は非常にきっちりした枠組みのある学問で、問題が解決できたときは非常に明確でそれが魅力でした。一方、法律の世界は一応のルールがあるとはいえ、論理はいい加減といえばいい加減です。特に憲法の論理は今でも全くわかりません。
ただ、明確であろうがなかろうが、無理やりにでも解決策を出さないといけないことに、逆に興味をもちました。そんなこともあって司法試験は苦労しましたが、何とか今に至ります。
法曹三者の中でも弁護士を選んだのは、幅広い分野の事件を取り扱えることや、困っている人に近い距離で接して問題を解決できることに魅力を感じたからです。
数学専攻から法学部に転部して弁護士を目指す人は珍しいと思います。ただ、数学の素養は弁護士実務でとても役立っています。たとえば、交通事故事件では、事故を解析するにあたって計算が必要な場合があります。解決のための資料として統計データを参照することもあります。数字やデータをもとに検証を重ね、説得力がある主張を構成できることは、数学を学んでいたからこその強みと言えるかもしれません。
依頼者の将来を見据えたアドバイスを提供
ーー現在、注力している分野と、仕事をする上で心がけていることを教えてください。
交通事故や労災、残業代請求のように、速度、距離、事故状況や賠償金額の計算といったような客観的なデータをつくる種類の事件に力を入れています。
労災や残業代以外の労働問題も扱っていますが、解雇やパワハラは人間関係の証拠(証言など)次第というところがあり、試行錯誤しながら取り組んでいます。
また、事業者、個人とも債務整理の申立てをコンスタントに行っています。コロナが流行り出してからはいろいろな事情で資金繰りが苦しくなっている方が多いという印象で、相談が増えているためです。多くの資料が必要なので、事務員にも協力してもらって進めています。
どのような案件を手がけるときにも、まず心がけているのは、弁護士として当然の努めですが、依頼者にとって利益がある結果を出せるように力を尽くすことです。
依頼者に寄り添いすぎないことも意識しています。依頼者にとって耳が痛いことであっても、本人のために言うべきことであれば率直にお伝えするようにしています。
たとえば、依頼者自身の資料の管理が甘かったことが1つの原因となってトラブルが起きてしまった場合、今の管理体制には問題があることや、どのように改善すべきかをしっかり伝えます。
ーー依頼者の利益を第一に考えているからこそのアドバイスですね。
自分の悪いところを指摘されたように感じる方もいるかもしれません。しかし、将来、再び同じようなトラブルに巻き込まれることを防ぐためには、原因を把握して改善のための行動を起こすことが必要です。
私の事件処理のスタンスは、依頼者と一緒に悩みながら解決を目指すことです。依頼者の中には、「自分ではどうすればいいのか全然わからない。先生にお任せします」とおっしゃる方もいますが、私としては、依頼者と何度も打ち合わせを重ね、資料収集などにも協力してもらい、二人三脚でゴールを目指したいと考えています。
全て弁護士任せにするのではなく、依頼者自身がどういう解決を望んでいるのかすり合わせながら事件処理を進めることで、より良い解決につながると思います。
注力分野の専門性を一層高めていきたい
ーープライベートについても伺います。趣味や休日の過ごし方を教えてください。
弁護士会の野球チームで活動しています。以前は選手としてプレーしていましたが、現在は監督を務めています。野球を始めたのは大学生からです。
子どもの頃は親の仕事の関係で東京に住んでいました。通っていた学校には校庭といえるほどの場所もなく、運動といえば体育館でするバスケットボールやバレーボールくらい。土のグラウンドでする運動には縁がありませんでした。
大学生以降、グラウンドを使える環境になったので初めて野球をしてみたのです。始めた時期が遅かった分、今でも飽きずに続けていられるのかなと思います。
ーー先生の今後の展望についてお聞かせください。
今注力している分野の専門性をより高めたいと思っています。
労働問題については、経営者と協力して労働環境の改善に取り組んでいきたいです。労働者の方から、長時間労働や残業代未払いについて相談を受けることが多いのですが、そういった問題を解決するためには、労働環境の是正が必要です。
たとえば、残業時間や残業代の正しいルールを経営者に知っていただくことや、そもそも残業が発生しないよう業務フローや人員配置を見直すといった部分でサポートできればと考えています。
労災など、人の身体や生命に関わる重大な事件にも、積極的に取り組みたいです。
ーー最後に、法律トラブルを抱えて困っている方へメッセージをお願いします。
トラブルを抱えている方の中には、そもそもご自分が何に困っているのか、どうしたいのかがわからない方もいると思います。弁護士に相談するメリットの1つが、悩みの交通整理ができることです。問題の核心を知ることで、解決までの道筋が見えてきます。
直接事務所にお越しいただいてももちろん結構ですし、電話やオンラインでの相談も承っています。まずは気軽にお問合せください。