四篠畷のために、力を尽くしたい
社会問題に切り込んでいくには、弁護士になるしかない
実は、私は自分が弁護士になるとは、夢にも思っていませんでした。
私は大学時代、理学部で植物生態の研究をしていました。タイのフィールドで熱帯雨林の観察をしたこともあります。大学院に進学後、卒業後は公務員として市役所に勤務。福祉関連の計画立案に関わりました。
市役所での仕事は充実していましたが、高齢者問題をはじめとする様々な福祉問題に取り組むうちに、自分にはもっと法的な知識が必要だと考えるようになりました。また、自分自身の裁量でそのような社会問題に切り込んでいきたいとも思うようになり、最終的に弁護士になることを決めました。
働きながら勉強する毎日。司法試験という壁には、何度も跳ね返されましたが、根気強く向き合い続け、2009年に弁護士登録を果たしました。
また、司法試験合格後は、市役所でのキャリアも活かして福祉の分野に強い弁護士になりたいと考え、ケアマネージャー(介護支援専門員)の資格も取得しました。
2014年には当事務所を開設。 交通事故、相続、労働、成年後見をはじめとするさまざまなご相談に対応しております。
「事実」を「正しく」見る
弁護士として活動する上で、私が大事だと思うことは二つあります。
一つ目は、「事実を正確に把握すること」です。 具体的な事実を、より詳細に把握する必要性を感じているということです。
法律事務所をスーパーのように頻繁に利用する人は、そうそういません。
ほとんどの場合、みなさん初めての経験になるわけですから、依頼者ご本人は、初回相談時にどこからどう説明すれば良いかということもなかなか見当がつきにくいと思います。また、人と人の間に起こるトラブルでは、どうしても感情的になってしまうこともあるので、事実がぼやけたり、曲がって伝わってしまったりすることもあります。
「大きなボールがあった」というのと「直径1メートルの大きなボールがあった」というのとでは受け手の印象に差がでます。 ただ「大きい」と聞いただけではなかなか実感がわきません。
そのような時にこそ、弁護士が冷静に事実関係を整理することが必要です。
「どのくらい大きかったのか」「みんなが大きいと認識しているか」....など、トラブル解決に必要な事実を正しく把握していれば、相手方代理人との建設的なやりとりが実現しますし、余計な調査も割愛することができるでしょう。
事実を正しく把握する。 法律相談はそのためにあると言っても、過言ではないのです。

依頼者の「こだわりポイント」を見逃さない
そしてもう一つは、「依頼者の声を確実に相手方に伝える」ということ。
どんなトラブルであっても、依頼者がいるということは、必ず相手方がいるということですよね。相手にも言い分があるので、交渉の内容によっては、全て依頼者の要求通りにはいくとは限りません。
でもそんな時でも、私は必ず依頼者の言い分を、確実に相手に伝え切ることを意識して徹底しています。「言いたいことは全て言い切れた」とか「相手に理解してもらえた」とか、そういうことでも依頼者の気持ちが晴れたり、心が救われたりすることがあると実感しているからです。
もちろん、どんな弁護士もトラブルをできるだけ穏便に解決しようと交渉しますが、弁護士は「交渉人」である前に「代理人」です。 当事者同士ではなかなか言い出せないことを、はっきり主張し、依頼者の満足感を高めるということが一番肝心な仕事であると思います。
依頼者のこだわりポイントを、依頼者以上に理解した上で、確実に解消する。
そんな弁護士であり続けられるよう、毎日の法律相談には特に力を入れて臨んでいます
“出張相談”で感じること
公務員時代に携わった高齢者や福祉の問題は、弁護士になった今でもずっと気がかりな社会問題で、どんな形でも良いから社会人として力になれることはないかと、自分にできることを探し続けてきました。
弁護士として働く私が、毎日の業務の中で、高齢者の方のお役に立てることはないかと考えた結果、“出張相談”も実施しています。 身体が不自由だったり、目が見えにくかったりして、外出が難しい高齢者の方がいらっしゃれば、私が出向いてお話を伺っています。
先日も、「先生、こんなに良くしてくれてありがとう」という感謝の言葉をいただき、逆に私の方が力をもらってしまいました。
出張相談をしていて、毎度感じることですが、家族や社会と疎遠になってしまっている高齢者が増えています。一日中一人でテレビを見て過ごす高齢者の方も多いです。
専任の介護スタッフが高齢者の自宅を定期的に訪れて安否確認をする、「見守り介護サービス」なども各地で普及していますが、まだまだ課題は山積みです。
高齢者の方がトラブルに遭わず、欲しいサービスを受けられ、安心して暮らせる社会のシステムづくりにも、これから積極的に関わっていきたいと思っています。
地域のみなさまに愛される事務所をつくる
当事務所にはホームページがありますが、「看板を見てきました」と言ってきてくださる方も、実はたくさんいらっしゃいます。 日常的に地域のみなさまの目に留まっていると思うと、とてもありがたい気持ちでいっぱいです。
しかし、一方で「法律事務所は敷居が高く、弁護士には相談しづらい」とおっしゃる方もまだまだ少なくありません。私は、こう言われてしまう原因の一つとして、弁護士の説明自体が分かりにくいということが挙げられると思っています。
そこで、当事務所では「より分かりやすい、一歩踏み込んだ説明」を心がけています。
たとえば、「分からないことがあったらまた相談にきてください」と言って声をかけるよりも、 「もう一度保険会社から電話が来たら、一度ご連絡ください」と言って声をかける方がはるかに分かりやすいですし、依頼者と弁護士の両方が次のアクションの共通認識を持てるようになり、事務所を訪ねやすくなりますよね。
ほんの少しの工夫で、依頼者との距離はぐんと縮まるものです。 どんな時も依頼者目線で考えることで、地域のみなさまに長く愛される事務所に発展させていきたいと思っています。
