小倉 智春 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
僕はもともと心臓に持病を持っていました。大学までは特に症状も現れなかったのですが、大学3年頃から急に不整脈が酷くなりはじめたのです。そこで、国立循環器病研究センターに急遽入院し開胸手術をすることになったのです。長い間放置していたせいか洞結節にダメージが蓄積されており、後遺症として不整脈が残るのではと心配されましたが、今のところ安定しております。
さらに、僕自身小学生の頃から特定の発声ができないという障害を有しておりました。構音障害というものです。特定の発音ができないためにコミュニケーションの時すごく緊張しました。そういう精神の緊張が続く中で精神的に大きな不調をきたしてしまい、精神科に通うようになりました。もう自分は社会の中で生きていくことはできない。人との繋がりを完全に断ち切りたい。そんな思いに駆られる毎日でした。
そんなとき書店で見かけたのが、確か「弁護士になろう」とかいう題名の本だったかと思います。他人の意見を気にすることなく、自分の判断で職務を遂行することができる。これなら、頑張って資格さえとることができれば弁護士としてやっていけるのではないのかと思ったのが弁護士を目指したきっかけでした。
司法試験時の思い出
自主ゼミや勉強会での出来事が印象に残っています。自主ゼミのメンバーとは一緒にお酒をのんだり、仕事をする上でわからないことがあったら相談しあったりと未だに交流がありますよ。
私は複数のゼミに所属していたのですが、その中でも特に良かったゼミのメンバーは合理的に行動できる人ばかりでほぼ全員が試験に合格しました。
やはり何のためにゼミをやっているのかというと合格のためですよね。そのためには、範囲が膨大な訳ですからやる範囲をしぼらなくてはなりません。つまり、目的意識を持ち・コミュニケーションがとれ・時間管理できるということが大事だと思います。ゼミのメンバーはそういった人が多かったです。
受験時代にモチベーションが下がったときにやっていたこと
テレビを観たり、音楽を聴いたり、お酒をのみに行ったりしてましたかね。ですが、基本私は楽天家なのであまり悲観的にはならなかったです。
仕事の中で嬉しかったこと
当然のことではありますが、事件の解決により依頼者から感謝されたことが最も嬉しかったことですね。
ちなみに今までで一番印象に残っている事件は、とある少年事件です。家族の再生を手助けできたことが嬉しかったです。お金を貰うこともうれしいです。ます、お金です。これがないと生きていけない。でも、それ以上に心の交流が築けたとき、そう、それはまさにプライスレスな喜びとなるのではないでしょうか。
弁護士になって大変だと感じること
法律上認められない主張であるにもかかわらず、依頼者が自己の主張が法律上認められると思い込んでらっしゃる場合に、その依頼者に法律の制度を理解させることは非常に辛いものがあります。色々な考えがあるのは分かります。しかし、社会秩序を維持するためにどこかで線引きをしなければなりません。
仕事をする上で意識していること
弁護士が重要でないと考えているような些細な事実でも、争点に関連する重要な事実であることもありますので、依頼者から事実を聴取する際には慎重に事実を聴取するように心掛けています。
関心のある分野
模索中です。
今後の弁護士業界の動向
想像もつきませんね。
昔は弁護士資格をとっただけで仕事があり、ご飯が食べられまししたが今はそうではないですし…。ただ、名刀正宗はいくら量産されようとも、その切れ味は下がりません。出る幕がないだけです。仕事がなくても不正にだけは手をだしません。
弁護士を目指す上で必要不可欠なもの
気持ちの切り替えですかね。あとはイライラしないことが大事です。本当にしんどい仕事ですよ、うつ病になる先生も多いくらい。刑事事件では有罪無罪がかかっています。その人の人生が掛っているのです。それはもう凄い重圧です。裏を返せば、それだけ重大な事件を担当させて戴けていることに感謝しなければならないはずですね。