岸野 正 弁護士 インタビュー
弁護士を目指したきっかけ
もともと理系出身で、最初に勤務した民間企業では石油精製プラント等の建設業務に携わっていましたが、工事現場での諸問題(工事の安全性向上,効率化など)、技術の承継(熟練工の後継者不足)、公共事業といったところに興味を持つようになり、国土交通省に入省しました。
当初は法律に特に関心があったわけではありませんが、現場の仕事を経験し、国交省に勤務したことで、労働法や安全衛生などの法制度の重要性を知り、個人や会社といった個別の相手に対して法律を生かして役に立てると考え、弁護士を目指そうと思うようになり、公務員3年目の年に法科大学院の制度が始まることを知り、その道に進むことにしました。
今までの経験と現在の仕事内容
一番印象深いのは、弁護士1年目の終わりから1年半くらい携わった穴吹工務店の会社更生事件です。事務所のボスが管財人に選任されましたので、私は管財人補佐として業務をサポートしました。全国各地でマンション購入者への説明会を実施し、売買契約維持のため尽力し、建設工事再開のため取引先の施工会社等との折衝等、更生会社の従業員と一丸となって再建に向けて努力したことは今ではいい思い出です。
事務所としては多様な案件がきますので、現在直接携わっている案件だけでも、生命保険、交通事故、特許権侵害、建築瑕疵、倒産、労働災害、情報公開、土地境界、刑事事件等多種に渡ります。その中で特に自分のやりたい分野に携わることもできます。例えば建築瑕疵や特許権侵害などは今までの経験から比較的理解しやすく、自分のバックグラウンドを生かしやすい分野といえます。
仕事をする上で意識していること
依頼者との距離感でしょうか。依頼者の立場で物事を考えなければなりませんが、代理人は当事者ではありませんので、当事者の立場を最大限尊重しつつも、第三者的な視点を持って接することでしょうか。
距離感とあわせて、どうやって信頼関係を築けばよいのかというところは、とくに個人の依頼者の場合は気を使うところです。なかには自分の主張に固執する依頼者もいますが、弁護士としては客観的にその主張が認められるか否かを伝え、最善の方策をアドバイスすることが大切です。
関心のある分野
上にも書きましたが色々な案件を経験することができてきましたので、処理できる案件の裾野をさらに広げていければと思っています。理系出身なので、知的財産分野での専門性を高めたいという気持ちもあります。弁護士会の実務研究会や外部の判例研究会等に参加し、そのような機会を利用して見識を高められるようしています。