「依頼者一人一人に感動を」離婚・相続・借金問題に注力し、社会的弱者のために尽力
苦学生時代の努力が報われ念願の弁護士に
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
貧しい幼少期を過ごしてきたので、私の家族のように借金などで困っている人を助けたいという思いから弁護士を目指しました。それと、社会的に自立した女性になるには、文系の最難関といわれる弁護士の資格を取るのが一番だと思ったのも理由です。
――どんな学生生活でしたか?
学費を自分で払わなければならなかったため、アルバイトをしていることが多かったです。平日は学校が終わってから4時間くらい。土日は一日中働いていました。ホテルや結婚式場で配膳スタッフをしていたのですが、仕事はとても楽しかったです。
――大学を卒業してから、証券会社に就職されていますよね?
ロースクールに進学するのは経済的に厳しかったんです。そこで、仕事をしながら独学で司法試験合格を目指すことにしました。
証券会社を選んだ理由は特にないのですが、社会勉強として企業で働いてみようと思いました。ですが、マイペースな性格なので企業で働くのは向いていなかったんですね。1年ほどで退職してしまいました。その後は、事務のアルバイトなどをしながら、司法試験の勉強を続けました。
何度か不合格を経験した後に、ロースクールの学費が免除される特待生制度を知りました。経済的に厳しくても特待生になればロースクールに通うことができる。そう思って方針転換し、ロースクールを受験することにしました。その結果、特待生として入学できました。学費が全額免除される上に、奨学金までもらえることになり、最終的に司法試験に合格できました。遠回りにはなりましたが、それまでの努力が報われたと思いました。
貧困や差別など、自分と同じ境遇の人を救いたい
――注力している分野と、注力している理由についてお聞かせください。
離婚問題や相続問題に注力しています。どちらの問題も、弁護士に依頼をするのは、当事者同士で話し合いができない状態になっているからですよね。問題を解決することによって、悪くなった家族の関係性が改善されることもあります。弁護士として、そのお手伝いができることに魅力を感じています。
もう一つ、借金問題にも注力しています。私自身が親の借金で苦労をした経験があるからです。子どもの頃、家賃滞納で追い出されるというつらい経験をしたこともありました。同じような苦しみを抱えている人を助けたいという思いがあります。
――ご自身が在日コリアンであることから、差別問題にも取り組まれているそうですね。
朝鮮学校の無償化問題には、同胞の弁護士らと共に参加しています。ですが、普段依頼される事件に人種差別問題は少ないですね。私の幼少期には差別的な風潮が残っていて、それが弁護士を目指すきっかけの一つでもありました。それよりも、韓国人であることに親近感を持って依頼に来てくれる方が多いです。弁護士ドットコムを見て依頼に来てくれる方の中にも、韓国にルーツがある方が多くいらっしゃいますよ。
――依頼者の方と接するときに心掛けていることを教えてください。
法律に沿った解決ばかりを優先するのではなく、依頼者の人生にとって一番いい解決は何かということを常に考えながら事件解決に当たっています。
例えば、離婚問題の解決金です。法律上はお金を支払う義務がなくても、解決金を支払って円満に解決した方がいいというケースがあります。
依頼者の人生を考えて、総合的な判断からアドバイスができる弁護士になりたいと思っています。
――先生がご自身で思う弁護士としての強みはどんなところですか?
破壊力ですかね。攻撃力は高い方だと思います(笑)。弁護士なら誰もがそうでないといけないのでしょうが、勝利への執念は強いですね。特に、社会的弱者の方を一生懸命守るという気持ちは強いです。
――弁護士として活動してきた中で印象的だったエピソードを教えてください。
自転車と歩行者との交通事故を扱ったときの話です。依頼者は生活保護を受けているおじいさんでした。自転車を運転していたのは中年の女性で、明らかにその女性の注意義務違反だったのですが、「私は悪くない」と和解にはまったく応じてくれませんでした。そこで、損害賠償請求訴訟を起こすことにしたんです。
勝訴判決が下りたときには、とても感謝していただけました。おじいさんは生活保護を受けていたので損害賠償金をそのまま受け取ることはできなかったのですが、役所に更生計画というものを申請することで,和解金を故障していた冷蔵庫やエアコンなどの買い替えに使うことができ、とても喜んでいただきました。和解金が下りた後、そのおじいさんと一緒に家電量販店に行って家電の買い物をしたのはいい思い出です。
この事件では、貧困で苦しんでいる方の役に立てたことがとても嬉しかったですね。世の中の不公平を是正するために弁護士がいるのだと思うし、そういった活動を今後もしていきたいと思いました。
社会の役に立つ存在であるために
――休日はどのように過ごしていますか?
家事に追われてますね(笑)。キムチを買いにコリアンタウンに行ったりしてます。あと、最近ピアノを始めたんです。子どもの頃に少し習っていたのですが、まったく上達しなくてやめてしまったのが心残りで、もう一度チャレンジしています。ピアノ教室に通っているのですが、事務所にも電子ピアノを置いて、休憩時間に練習しています。
――絵画もお好きだそうですね。
風景画や植物の絵が好きですね。美術館にも行きますし、気に入った絵があれば自分で購入することもあります。事務所に来ていただいた方にリラックスしていただきたいと思い、面談室にも飾っています。
音楽や絵画など、芸術的なものに触れるとリフレッシュできますね。
――今後の展望についてお聞かせください。
仕事をする意義って、お金を稼ぐだけでなく社会の役に立つことだと思うんです。自分の利益だけを求めるのではなく、社会の役に立つ存在でありたいと考えています。そのためにも、依頼者一人一人に感動を与えることができる弁護士になりたいと思っています。
――法律トラブルを抱えていて、悩んでいる方へのメッセージをお願いします。
解決までの道筋を示しますので、一人で悩まずに、お気軽にご相談ください。