医療問題の解決事例
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肺がんの見落としを理由とする損害賠償請求訴訟で高額な和解が成立した事例

 女性
この事例の依頼主 女性

相談前の状況  依頼者である患者が,咳が止まらない等の症状を訴えて医療機関を受診した際に胸部のレントゲン撮影がされたものの医師が左肺に移った影(後に肺がんと判明)を見落としたため,肺がんが他の臓器への転移などにより病期がステージⅣ(最も信仰した状態)まで悪化しました。
 依頼者はこれにより日常生活を以前のように送ることができなくなったため,医療機関に対し損害賠償を求める民事訴訟を起こすことになりました。

解決への流れ  民事訴訟を起こす前に示談交渉を行いましたが,医療機関側から非常に低額な解決金の提示しかされなかったため,民事訴訟を起こしました。
 訴訟の中では,医師が肺がんを見落とした時点での肺がんの病期がどの程度であったかが中心的な争点となりました。
 レントゲン画像以外の証拠がなかったため当方に不利な状況にありましたが,見落とし時点での病期は早期のものであった可能性が高いことを裏付ける多数の医学文献や協力医の意見書を証拠として出すことで,最終的には,裁判所から一般的な基準より高額な金額での和解を勧められました。
 依頼者も裁判所からの和解案に納得したため,和解が成立しました。

藤田 大輔 弁護士 藤田 大輔 弁護士からのコメント  肺がんに限らず,がん見落としの事案では,がんの見落とし自体が医師のミス(過失)にあたるのかということと共に,見落とし時点での病期(ステージ)がどの程度まで進行しており,仮に見落としがなければ治療により完治したのか,完治しないとした場合の5年生存率はどの程度なのかなどということが問題となります。
 しかし,医師が見落としを行っているため見落とし時点でレントゲン撮影以外の検査がされていないことが多く,見落とし時点での病期が分からないため患者側に不利となるケースが多々あります。
 個人的には医師の見落としによって証拠が残らないために患者側が不利になることは不公平だと思いますが,現状の法制度のもとでは証拠がないのに裁判所が認定することはできませんので,代理人としては徹底的なリサーチ結果を証拠として提出し少しでも有利な心証を獲得できるよう努力することが重要だと思います。

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