親しみやすく丁寧なコミュニケーションを重視。個人の事業承継や成年後見などの遺産相続に注力
「声を上げられない人の声をすくい上げる」弁護士の使命に共感し、法曹を志す
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
もともとは理系志望でしたが、高校時代に理系科目が苦手になり、文系に方向転換しました。具体的な目標を決めずに文転したのですが、文系の分野でもトップを目指せば、その後の進路は何とかなるだろうと考え、司法試験を視野に入れて法学部に進学しました。
大学では、司法試験を目指す学生向けの課外講座に参加し、実務経験のある弁護士と交流する機会がありました。弁護士から直接話を聞くことで、仕事の実態ややりがいについての理解が深まり、自分も挑戦してみたいという思いが強くなりました。
特に印象に残っているのは、弁護士の心構えについての話です。「刑事事件で弁護士はなぜ犯人の味方をするのか」という議論が出た際に、ある弁護士の先生が、「犯人の味方をするわけではなく、納得して刑務所に行ってもらうために尽力している」と話していました。
犯罪の疑いをかけられた人たちが身柄を拘束されて人権を制限される中で、彼らの声を代弁し、公の場に持ち出すことが弁護士の大切な使命なのだと、そのときに初めて腑に落ちました。自分も、そのような弁護士の使命の一端を担いたいという思いが強くなり、弁護士を目指すことを決意しました。
ーー学生時代、勉強以外ではどのような活動をしていましたか?
スノーボードサークルに入っていました。友人がサークルを立ち上げたときに誘われて参加しました。多くの友人ができて、よい経験でしたね。
また、高校時代には個人経営の塾でアルバイトをしていました。週に2回ほどのペースで、英語の講義や、個人指導を行いました。教える側になったことで、生徒の理解を深めるための工夫を考えるようになり、自分自身の成長にも繋がったと思います。
遺産相続に注力し、職人の事業承継をサポート
ーー注力分野とその分野に注力している理由を教えてください。
遺産相続に注力しています。
新潟では個人の製造業が盛んで、多くの職人が活躍しています。しかし、高齢化が進み、後継者不足という状況にある中で、相続に際して、事業の承継方法や、承継できない場合の対処方法について悩みを抱えている方が多いです。
例えば、事業用の不動産や負債の処分方法が問題になります。負債を解消しつつも社屋を残したいという要望があることもあります。このような場合、事前に方針を決めておかないと、複数の相続人がそれぞれの希望を主張し、収拾がつかなくなるおそれがあります。結果として不動産が何年も放置されるといった事態にもなりかねません。
そのような事態を避けるために、遺言書の作成など相続の準備をしておくことが大切です。「立つ鳥跡を濁さず」という言葉のとおり、相続に備えることで、遺産を残す側も、受け継ぐ側も幸せになれると思います。弁護士として、そのようなお手伝いをしたいと思い、相続案件を積極的に受けています。
ーー仕事をする上で心がけていることを教えてください。
「弁護士に相談するのはハードルが高い」という心理的な壁を取り払いたいと思っています。依頼者と接する際には、できるだけ柔らかくフレンドリーな態度を心がけ、話をしっかり聞く姿勢を大切にしています。
また、新潟県弁護士会の「学校へ行こう委員会」に所属しており、新潟県内の学校で講義を行っています。弁護士の職業紹介や、SNSの危険性と安全な利用方法などについて話す機会が多いです。生徒だけでなく保護者向けにも、入学説明会やPTA会などで話すことがあります。弁護士は決して怖い存在ではないことが伝わるとよいなと思い活動しています。
ーー弁護士として活動されてきた中で、印象に残っているエピソードを教えてください。
特定の案件ではありませんが、弁護士業務を行う中で、弁護士だけでは解決できない問題や、知識が不足している部分があることを痛感する場面があります。私の場合には、介護や福祉の問題で特に感じています。
例えば、成年後見のケースでは、弁護士だけで対応するのではなく、地域の包括支援センターの方や社会福祉士、ケアマネージャーなどの専門家と連携して問題解決に取り組むことが重要です。
また、法律相談に来る方の中には、相談内容よりも先に解決すべき課題があるけれど、その分野の専門家に繋がることができていないケースもあります。例えば、離婚や借金・債務整理の相談に来たけれど、仕事をしておらず、家の電気もガスも止まっているような状況の方には、相談内容の解決よりも先に生活保護を受給できるよう対応したこともありました。
些細な悩みと思うことでも気軽に相談を
ーープライベートについても伺います。休日の過ごし方や趣味を教えてください。
休日は家でYouTubeを見たり、ゲームをしたりして、ゆっくり過ごすことが多いです。
YouTubeは、最近はアメリカンフットボールの試合を視聴しています。アメリカで行われる試合なので実況は英語なのですが、それを日本語で解説するチャンネルがあるんです。英語の勉強にもなるのでよく観ています。
ゲームは、昔はRPGが好きでしたが、今は時間がなくてあまりやらなくなりました。最近は「あつまれどうぶつの森」など、ゆっくりとプレイできるゲームを楽しんでいます。
ーー今後の展望を教えてください。
引き続き、遺産相続に注力したいです。また、最近はSNSの誹謗中傷や名誉毀損をはじめとするインターネット問題にも興味があり、取り組んでいきたいと考えています。
案件数としてはそれほど多くありませんが、刑事事件も続けていきたいと思っています。刑事事件では、被疑者が人権を制限されることが多く、その制限が本当に適切なのかを考えさせられる場面が多々あります。刑事事件における人権意識は、私が弁護士を目指した頃から大切にしているので、長く続けていきたいと思います。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へ、メッセージをお願いします。
「こんな悩みを弁護士に相談してよいものか」と悩む人は少なくありません。ですが、それが法律問題かどうかを判断するのも、弁護士の仕事です。ご自身では些細だと思うことでも構いません。問題が大きくなる前に相談していただきたいと思います。
どのような相談であっても、弁護士が相談者を馬鹿にしたり、見下したりすることは絶対にありません。相談には勇気がいるかもしれませんが、気軽に相談してください。